■節子への挽歌1029:さつきの奇跡
節子
敦賀から蓮の花が届きました。
もうそんな季節なのです。
敦賀にいる節子の姉が、家の前で育てている蓮の花を夏には送ってくれるのです。
その第一便が届いたのです。
蓮に並んで、位牌の前にアジサイの鉢も置かれています。
アジサイも節子の好きな花でした。
どこかで珍しいアジサイを見つけると、頼んで一枝もらい、挿木をしました。
ですからいろんなアジサイがわが家にはあります。
最近、私がきちんと水やりをしていないので、枯れてしまったものもあるのですが。
庭木の水やりはけっこう大変です。
きちんと声をかけて、ていねいに水をやらないといけません。
ただ水をかければいいわけではないのです。
なにしろ家の周りのいろんなところに小さな鉢があるので、忘れてしまうのです。
気がつくと枯れてしまっていることも少なくありません。
それに、ランのように、水をやりすぎると根が腐って、ダメになってしまうものもあります。
とにかくややこしく、草花それぞれのことを知らなければいけません。
節子がいた頃は、草花にいやされていましたが、いまは草花に疲れさせられています。
困ったものです。
そういえば、先日、枯らしてしまった「さつき」ですが、もうダメだと思ったものの、節子への申し訳なさから諦めずに声をかけながら水をやっていたら、奇跡的に小さな芽が出てきたのです。
まだ何とも言えませんが、もしかしたら復活するかもしれません。
これは「私の愛の力」が起こした奇跡かもしれません。
もう少し、それが強ければ、節子にも奇跡が起こせたかもしれません。
自らの「愛の力」の弱さがうらめしいです。
「さつきの奇跡」よりも「せつこの奇跡」が起こって欲しかったです。
| 固定リンク
「妻への挽歌06」カテゴリの記事
- ■第1回リンカーンクラブ研究会報告(2021.09.06)
- ■節子への挽歌1200:節子がいない不幸(2010.12.15)
- ■節子への挽歌1199:柳原和子さんに何かあったのでしょうか(2010.12.14)
- ■節子への挽歌1198:私の仕事好きが節子は不満でした(2010.12.13)
- ■節子への挽歌1197:解けない難問(2010.12.12)
コメント