■イノベーションは経済成長を抑制する
モバイルでメールするためのエアエッジが壊れました。
最近は出張先のホテルなどでもメール回線が使えるので、ほとんど使うことはないのですが、まあ念のために買い換えることにしました。
そこで話を聞いたら、毎月の経費がほぼ半額になることがわかりました。
切り替えに5000円くらいかかりますが、それくらい金額はすぐに回収できます。
おもわず、お店に利益はあるのですかと質問してしまいましたが、お店の窓口の人は答えられる訳がありません。
利益は間違いなく減るはずです。
なぜなら私の支払う絶対額が半減するからです。
それを知っていたら、もっと早く切り替えるべきでした。
こういうことが時々起きます。
これはイノベーションのおかげなのか、それともデフレ効果なのか。
いずれにしろ私の出費は少なくなりますが、どうも納得できません。
どこかに間違いはないでしょうか。
相変わらず各政党は、選挙に向けて「成長戦略」を掲げています。
イノベーションは経済成長につながることなのでしょうか。
つながるに決まっていると笑われそうですが、イノベーションによって経済活動が大幅に縮減されることはないのでしょうか。
いままで1万円かかっていたことが、イノベーションのおかげで、100円で実現できるようになるとしたら、生産高で評価する経済成長は100分の1に低下することになります。
イノベーションは経済成長を抑制するということにはならないでしょうか。
イノベーションによって、機械による自動化が進み、人の仕事の場は大幅に縮減しています。
そのため、ジョブレスの時代とも言われており、景気がよくなっても仕事はなかなか増えません。
景気と雇用の需給は必ずしも以前のようには比例しないのです。
イノベーションは雇用の場を縮減するとも言えるわけです。
これもまた、消費を縮小させる要因になるでしょうから、経済成長にマイナスに作用するでしょう。
にもかかわらず、経済人はイノベーションが大切だと、最近また言いだしています。
なぜでしょうか。
考えると実に様々なことが見えてくるような気がします。
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