■現状を変える勇気
民主党代表選の報道を見ていて思うのは学生の頃学んだ「変化への抵抗」ということです。
やはり多くの人は変化を望んでいないのだということです。
もう一つ感ずるのは、やはりみんな「組織起点発想」から抜けられないのだということです。
私のこの30年の活動のすべては、「組織起点から個人起点へ」というベクトルに基づいています。
主役が「組織」や「制度」から「人」に変わるべき時期にきたと考えています。
昨年、政権交代を果たした民主党政権とは何なのでしょうか。
それは鳩山政権でも菅政権でもないはずです。
長年の政権を独占していた自民党政権に変わる組織が政権を担うことになったのです。
民主党は現状とのしがらみは少なく、いまの制度や問題にも比較的自由だったはずです。
その自由な新しい政党をつかって、政権を担うことができるようになったということです。
しかし、その仕組みは残念ながら現状の中への組み込まれていなかったため、実際に何かをやろうとすれば、大きな抵抗に合うのは当然です。
とりわけ現状を変えようとすれば、大変です。
これまでの制度や組織を担っていた人たちは保身のために全力で抵抗するからです。
これまでの政権を輔佐していた上級官僚たちはすべて解雇すればいいだけの話ですが、政権交代を経験していない日本の社会には、その発想すらありません。
やったら国民は間違いなく非難します。
それを示唆しているのが、阿久根市や名古屋市の今の騒動です。
一番恩恵を受ける住民が一番の抵抗勢力になるのです。
此れは歴史の常です。
家畜のように飼いならされた「民」の、それが本性なのです。
そして、社会を壊した人たちは、そのまま残るわけです。
革命であれば即座に追放できますが、法治国家では彼らは見事に守られます.
法治国家とは権力者を守る仕組みなのです。
しかし、政権交代後の2人の首相は、残念ながらその新しい仕組み、つまり民主党という新しい組織や制度を活かすことができなかったか、もしくはやろうとしなかっただけの話です。
だとしたら、新しい仕組みを使い込むだけの思いと力量を持った人が民主党の代表になり首相になるべきです。
そういうことをやろうとする人は、世間からは嫌われるでしょうし、現状を変えたくない人たちやその寄生者たちからは追い落としの対象にされるでしょう。
それを察知した検察は、すでにその行動をすぐに起こしました。
言うまでもなく、それが小沢さんです。
民主党の代表を1年に3人も替えられないという人がいます。
優等生の意見です。
そして、そういう人は代表が変わっただけでは実態は変わらないとも言います。
その発想は「組織起点」です。
彼もしくは彼女は、代表が組織に従属していると考えているわけです。
しかし、組織は人が使い込むものです。
代表が変われば組織は一変する可能性はあります。
日本の現状は、私には壊れているように思います。
時間は無駄にできません。
だから、代表選などやっている暇はないというのではありません。
まったく反対で、時間がないからこそ代表選をしっかりとやらなければいけません。
順番を間違えてはいけません。
組織を使えない人にいくら時間を預けても何も変わりません。
そんな事は会社の経営を見ればすぐわかることです。
昨年の事業仕分けは私も期待しましたが、仕分けしたところで何も変えられなければ、それは現状の延命策になるだけなのです。
書き出せばきりがありません。
欲求不満が溜まっています。
困ったものです。
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