■節子への挽歌1081:暑さ寒さも分かち合える
節子
融けるほどの暑さといっても過言ではないほどの暑さです。
私たちの寝室には、節子も知っているように、クーラーはありません。
さすがに暑いので、昨夜は私の嫌いな扇風機を持ち込んでかけつづけていましたが、あまり効果はありません。
これほどの暑さを、私は体験したことがないような気がします。
寒さもそうですが、暑さも一人でしのぐのはつらいものです。
節子が一緒の時には、暑さも寒さも、それぞれに楽しい体験にすることもできました。
そのためか、こんな暑さは記憶がないのです。
一人住まいにはクーラーは必要かもしれません。
人生の苦楽は伴侶がいればこそ分かち合えるものだということが、こんなことからもわかります。
苦楽はともかく、暑さ寒さも分かち合えるのかと思う人がいるかもしれません。
私の体験では、分かち合えるのです。
寒さはともかく暑さもか、としつこく疑問に思う人がいるかもしれません。
私は確信を持ってそうだと言えます。
どうやって、という質問への答えは簡単です。
「暑くて眠れないよ」といえばいいだけなのです。
そして眠らなければいいのです。
「暑さ」を共有する人がいるだけで、人は暑さを克服できるのです。
嘘だと思ったら、試してみてください。
効果がなければ、それはみなさんの夫婦仲がよくないためでしょう。
暑さ対策よりも夫婦対策を考えたほうがいいでしょう。
残念ながら、今の私には暑さを分かち合う節子はいません。
どうしたものでしょうか。
部屋の外のベランダに水をまいてみました。
あんまり効果はなさそうです。
娘たちは、クーラーのある1階で寝たらと言います。
でもそれもまた億劫です。
ここはやはりどんなに暑くても、節子との寝室で眠ることにしましょう。
節子、もし暇だったら、暑気払いに、幽霊にでもなって出てきてくれませんか。
その冷気で寝室を冷やしてもらえるとうれしいです。
さて今夜は眠れるでしょうか。
いささか不安ではあります。
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