■社会の保水力の低下
先日、地元で駅前の花壇整備をしている花かご会の人たちと話す機会がありました。
今年は雨が少ないので例年以上に水やりが大変なようですが、こんな話を聴きました。
まあみんな知っていることかもしれませんが。
今年は苗が弱っていたためか育ちが悪く、そのため土が見える部分が多いため、草花が一面に広がるまでは花壇の保水力が低かったというのです。
当然の話なのですが、それを聴いてハッとしました。
草花が多いと水の消費は多いはずです。
しかし草花が少ないと土壌の保水力が低下し外部からの水の供給必要量は増加します。
これって、なんだか地域社会の元気度につながっているような気がします。
あるいは環境問題への示唆を含んでいるような気がします。
さらには、昨今の企業経営にも、また政治状況にも通じています。
少し極端に翻訳してみましょう。
強い草花だけが残ってしまった花畑の土壌の保水力は低下し、どんどん弱肉強食が進行し、最後はみんな枯れてしまい砂漠になる。
昔、ある雑誌に書いた原稿の一部です。
日本古来の農業は土壌を作ることに目が向けられていた。しかし、工業的な農業は生産を高めるために農薬や化学薬品を多量に土壌に投入し、結果として土壌を殺している。土壌が死んでしまえば、もはや農業は成立しない。同様なことを企業は社会に対して行っていないだろうか。市場化を急ぐ余り、自らの存立基盤である社会を荒廃させていないだろうか。企業は「社会の子」である。社会を荒廃させながら企業が発展を続けられるわけがない。米国社会の荒廃は我々にとって教訓的である。(「企業の豊かさ・社会の豊かさ」)社会の保水力。
いま私たちの周りから消えているのはこれからもしれません。
今夏は異常な暑さでした。
地球温暖化の影響だとみんな言います。
地球温暖化などまったく問題にしていない私としては、そんなはずはないと思っていました。
そしてその原因がやっとわかったのです。
この暑さの原因は、社会の保水力の低下なのです。
だから汗がどんどん出てしまい、ますます暑くなる。
まあいつもながらのわけのわからない論理ですが、私はとても納得できました。
さてそうしたら保水力を回復できるか。
いろんな人をどんどん増やして、社会を覆うのがいいのです。
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