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2010/09/27

■節子への挽歌1121:お腹が出てきた理由

節子
なんだか急に寒くなりました。
先週まではあんなに扱ったのに、今日はこたつがほしいほどです。
彼岸は、いつも快適なのでしょうね。

この頃、急にいろんな頼まれごとがつづき、なにやら時間があるようでありません。
それに伴い、いろいろと事件が起こっています。
しかしそれを話す相手がいません。
まあ人に話してもたいした意味もなく聴いてもらえない話が多いですが、逆に人には話せないような個人的な話もあります。
そうしたことが溜まっていくと、私としては誰かに話したくなるのです。
私は決して寡黙な人間ではなく、どちらかというと、言わなくてもいいことまで言ってしまう軽薄な人間なのです。
節子にはいつも注意されていました。
もっとも節子も同じで、私からすれば言わなくてもいい話を口にしていました。
そんな夫婦でしたから、私たちはよく話しました。
内容のない話がほとんどだったかもしれません。
まあ、しかしよく話しました。
しかも、意味のない話をしているうちに、意味のない夫婦喧嘩になったことも少なくありません。
夫婦喧嘩した日は会話は激減しましたが、私としては話す相手がいないのは辛いので、いつもすぐ謝りました。
節子が最初に謝ったことはありません。
寡黙を保持する忍耐力は、私にはほぼ皆無なのです。
話の少ない夫婦は、私には理解できないのです。
そもそも夫婦というのは、ほとんど意味のない話でも楽しく話せる関係なのかもしれないと、私は思っています。

最近、家庭での私の会話数はかなり減りました。
娘たちは、節子と違って、意味のない私の話をそうそう聴いてはくれません。
私もそうそう話す気にはなれません。
そのせいか、最近、私はお腹が出てきました。
娘たちは運動不足のせいだと言いますが、私は会話が少なくなったせいだと確信しています。
節子がいなくなった影響は、こんなところにも出てきているのです。

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