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2010/09/29

■武富士破綻の意味

消費者金融大手の武富士が会社更生法の適用を申請することになりました。
顧客から受け取り過ぎていた「過払い利息」の返還が、経営破綻の理由だと言います。
これって、おかしいと思いませんか。

武富士(にかぎらず消費者金融はすべてそうですが)は「不当(不法ではありません)な利子」をとることにより、利益をあげていたのです。
つまり、武富士の経営は「不当な行為」によって成り立っていたわけです。
しかも、それを政府は認めていたわけです。
そうして「不当」に集められたお金がどう使われるかは、決まっています。
たとえば、武富士の経営者一族がどれほどの収入を得ていたかは話題になりました。
しかも彼らは脱税までしていたのです。
そうした巨額なお金は、不当に得ていた「過払い利息」だったわけです。
その「過払い利息」が、官僚や政治家にまわったとは断定できませんが、その可能性は否定もできません。
私自身は、間接的にはもっと広範囲にまわっていると思っています。

渋沢栄一が知ったら、さぞかし嘆くことでしょう。
彼らにあったのは算盤だけで、論語など読む気はなかったでしょう。

武富士は破綻しましたが、その仕組みから一番の利益を得た人たちは結果的にはおそらく痛みを感ずることにはならないでしょう。
既に巨額なお金は香港かどこか知りませんが、安全なところに確保されているでしょうし、この数十年の生活に使われているでしょうから。
でもまあ、それは個人的なことなので、瑣末といえば瑣末な話です。
公的に正当化された詐欺者のように私には思えますが、まあ見方によっては「被害者」です。
問題は、そうした仕組みを生み出す、現在の「金融システム」です。
昨今のメガバンクも、私には武富士とそう変わらないように思えます。
もちろん、何を持って「不当」というかは、さまざまな考えがあるでしょう。

最近、2人の経営者がやってきました。
中堅企業と零細企業の創業経営者です。
それぞれが、同じことを言いました。
最近の銀行は、企業を育てようという姿勢はなく、ともかく自らはリスクをとらない。
リスクを何重にもヘッジした上でないと金を貸してくれず、むしろ貸しはがしをしてくる。

それが本当かどうかはわかりませんし、一般的なのかどうかもわかりません。
でもそういう話はよく聞えてきます。

武富士の問題は、日本の金融システム全体の問題です。
その認識をもっている金融業界のリーダーはいるのでしょうか。
そして経済界は、自分の問題として考えているのでしょうか。

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