■節子への挽歌1144:「佐藤さんもお元気で」
節子
今日、半田さんが学生たちと一緒に湯島に来てくれました。
いろいろと楽しい話をした後、帰り際に半田さんが言いました。
「佐藤さんもお元気で」
節子が胃の摘出手術をした後のことだったと思いますが、私もいない間に、そして節子が寝ている間に、病室のベッドの枕元にお見舞いが置かれていたことがあります。
半田さんが見舞いに来てくれていたのです。
再発して自宅療養を始めた頃に、やはり突然に半田さんから「いま我孫子です」という電話があり、お見舞いに来てくれました。
実は、節子が病気になってからのことは、私の記憶の中ではかなり曖昧になっています。
ですから、上記の2つのことは記憶違いかもしれませんが、半田さんが2回にわたってお見舞いに来てくれたのは、たぶん間違いない事実です。
半田さんは不思議な人です。
半田さんとは、彼が大学院の学生だった頃からのお付き合いです。
当時から実に不思議な存在でした。
その半田さんが、帰り際に、「佐藤さんもお元気で」と言ったのです。
まあ、なんでもない別れ際の挨拶だったのかもしれませんが、半田さんから言われると、これから久しくまた会えなくなるのかもしれないという気がしないでもありません。
実は、そう言われた時に、私が元気でなくなることを見越した言葉だと感じたのです。
なぜ自分でそう思ったかはわかりませんが、その時は、「ああそうなんだ」という気がしたのです。
他の人が言っても何とも思わなかったかもしれませんが、半田さんが言うと奇妙に気になります。
半田さんにはまた会うことがあるのでしょうか。
お互いに何もなければいいのですが。
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