■節子への挽歌1180:スモールワールド
節子
この挽歌を読んでくれている方から思いもかけないメールが来ました。
その方は私とはまったく面識がなく、偶然にもこの挽歌を見つけ、読んでくださっているのです。
私と同じく、伴侶を見送った方なのですが、先日、友人と食事をご一緒したそうです。
そこでいろいろと話しているうちに、なんとその友人が私の娘のジュンと知り合いであることがわかったのです。
おそらくスペインタイルの話題が出たのでしょう。
この挽歌にも、スペインタイルをやっているジュンは時々登場していますので、この挽歌の読者の方もジュンのことを知っていたわけです。
もちろん面識はないのですが。
その方もメールに書いてきましたが、まさに「It’s small world」です。
スモールワールドの理論はご存知の方も多いと思いますが、世界中の人は6~8人くらいの人を介してみんなつながっているという話です。
アフリカのキリマンジャロのふもとに住んでいる人と、私ともたぶん知り合いを辿っていくと8人目くらいにつながるはずです。
ましてや日本国内であれば、6人も辿ればつながるでしょうし、同じ市内に住んでいるのであれば、すぐにつながってしまうはずです。
ですから、この話は意外なことでもなんでもないのですが、やはり実際に起こると驚きますね。
世界はみんなつながっているのです。
時評編で何回か「無縁社会批判」を書きましたが、人はだれもがたくさんの縁に包まれながら生きているのです。
そしてしっかりとつながっているのです。
このスモールワールドの話を節子と話したことがあります。
もう20年以上前にテレビで実際に網走の漁村の身寄りのないお年寄りと東京の杉並区のある会社員とが何人の人を介してつながっているかの実験を放映しました。
たしか7人か7人でつながりました。
そのときにはとても驚いた記憶があります。
人はつながっている、その時に強く感じたことです。
アフリカのキリマンジャロの人と8人でつながるのであれば、彼岸の節子とは何人でつながるでしょうか。
彼岸も含めてスモールワールドであってほしいものです。
此岸と彼岸はほんとうにつながっていないのでしょうか。
どこかにつながる穴があいているかもしれません。
どなたかご存知だったら教えてください。
私なら、決してイザナギやオルフェのような失敗はしません。
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