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2010/11/24

■みんなが誠実に話し合えば社会は住みやすくなる

昨日の新聞に出ていた記事です。

新潟水俣病:松本環境相が現地訪問 責任を認め初めて謝罪
松本龍環境相は23日、新潟市を訪れて新潟水俣病3、4次訴訟の原告ら被害者約30人と面会し「熊本での教訓が生かされず、被害の拡大を防止できなかったことについて改めておわび申し上げたい」と国の責任を認め謝罪した。新潟水俣病で環境相が来県しての謝罪は初めて。
すべての問題の解決は、当事者が誠実に話し合うところから始まります。
ところが、「お上型社会」では、あるいは「顧客型社会」「管理型社会」では、誠実な話し合いがなかなか起こりません。
たとえば、最近また話題になっている学校でのいじめに起因する子どもの自殺の問題も、学校側はまず「防衛」から始めます。
子どもを失った家族への心遣いや誠実な話し合いは二の次にされがちです。
医療ミス問題も同じ構図があります。
すべてに優先して、まずは自らの落ち度をしっかりと認識し(問題が起こった以上、落ち度がないなどということはありません)、相手に誠実に伝えるところからはじめないと話はますますこじれていきます。
こじれてしまったら、誠実な話し合いは難しくなるでしょう。

熊本での水俣病の教訓は、そうしたことへの強い警告だったはずですが、それから半世紀以上経過しても、事態はなかなか変わっていません。
たしかに保証金も大切ですが、出発点は事実を誠実に認識することであり、もし幾分であろうと落ち度があれば謝罪からはじめなければ、事は前に進まないのは当然の話です。
その「当然のこと」が、政治や経済がからんでくると脇に置かれてしまいます。
アメリカで自動車事故を起こしても絶対に謝ってはいけないと昔よく言われていました。
謝罪したら自分が悪かったことを認めることになり、交渉が不利になるからだといわれていました。
常識的に考えれば、とてもおかしな話です。

新潟水俣病はまだ係争中です。
そのなかで、環境相が現地に出向いて謝罪したというニュースは、ちょっと元気が出るニュースです。
謝罪からきっと新しい動きも生まれるでしょう。
大臣であろうとだれであろうと、まずは一人の人間として、素直に行動すれば、この社会はもっと気持ちのいい社会になるのではないかと思っています。
人は、そもそもわかりあえる存在なのですから。

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