■節子への挽歌1209:Happy Doll
節子
久しぶりに夜の銀座を歩きました。
私たちが歩いた頃とはまったく様変わりです。
なぜこんなにも華やいでいるのでしょうか。
銀座に行ったのは、銀座和光のショーウィンドウに飾られたHappy Dollたちを見にいったのです。
Happy Dollは、ホスピタルアートに取り組む高橋雅子さんたちのHappy Doll Projectから生まれました。
高橋さんたちは、5年前から全国の病院をまわり、患者さんたちと一緒に、願いと希望をのせた人形作りに取り組んできました。
5年目の今年は、全国7病院を巡回後、そこで生まれたHappy Dollたちをニューヨークで病気と闘う子どもたちに届けるために、2つの病院と会場にて初の海外プログラムを実現させたのですが、そこで活躍したHappy Dollたちが銀座に出現したというわけです。
残念ながら、その舞台も明日でおしまいです。
ぎりぎりのところで、何とか私もHappy Dollたちに会うことができました。
子どもたちのたどたどしい文字でメッセージも書かれていました。
しかし、Happy Dollと名づけられたように、みんなとても明るく、前を向いていました。
子どもたちはみんな、いつも前を向いているのです。
その一人ひとりに、たくさんの物語があるのでしょう。
たくさんの幸せそうな若者たちも、Happy Dollたちを見ていました。
彼らはそこに、どんな物語をみていたのでしょうか。
これからHappy Dollたちを見にいくといったら、それまで仕事で会っていた2人の友人も付き合ってくれました。
私とほぼ同世代の、ビジネスマンらしからぬビジネスマンたちです。
お2人はHappy Dollたちをじっくりと眺めていました。
その横顔に涙さえ感じました。
みんなちょっと元気をもらえたかもしれません。
節子
久しぶりの銀座は、私には目がくらみそうになるほどの華やかさでした。
節子と歩いた頃とは全く違う世界のような気がしました。
銀座が変わったのでしょうか、それとも私が変わったのでしょうか。
Happy とはいったいなんだろうか、そんなことを考えながら帰ってきました。
私にはやはり節子の写真を見ながら、挽歌を書いているときが一番Happyなのかもしれません。
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