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2010/12/01

■節子への挽歌1186:「夜がこんなに暗いとは」

最近、また真夜中によく目が覚めます。
以前も書きましたが、真夜中なのになぜか明るいのです。
遮光カーテンをきちんと閉めていないのが理由なのかもしれませんが、節子がいなくなってから、なぜか夜の暗さを感じなくなったのです。

私は真っ暗でないと眠れないタイプでした。
一方、結婚した頃の節子は少し明るくないと眠れなかったのです。
私は就寝前にほんの少しだけですが読書をする癖がありました。
節子の横で私が本を読んでいると、その灯りの中で節子は安心して眠れると言いました。
眠っている節子の横で本を読むのが、私も好きでした。
そんな、とても幸せな時間も、もう体験することはありません。
眠る前に本を読む習慣も、最近はなくなってきました。

節子と結婚してから、真っ暗でなくとも私も眠れるようになりました。
となりに節子がいることが、その理由だったと思います。
最近はむしろある程度明るい方が安心して眠れるようになっています。
やはりこのことからも、節子が私の心身に入り込んでいるような気もします。

昨夜、夜中に目が覚めて、思い出したことがあります。
ジョン・ウェインが監督・主演した「アラモ」という映画があります。
そこに時々思い出す場面があります。
R・ウィドマーク扮するジム・ボウイが妻の死を知らせる手紙を読む場面です。
そこでボウイはこう言います。
「夜がこんなに暗いとは」
大学の頃、その映画を観て以来、ずっと気になっている言葉です。
愛する人を失った時、人は暗闇に投げ込まれる。
とまあ、そんな受け取り方をしていたのです。

ところが節子がいなくなって感じたのは、夜の明るさです。
ボウイと違って、私の思いは「夜がこんなに明るいとは」なのです。
たいしたことではないような気もするのですが、私にはとても気になることなのです。

笑われそうですが、ちょっと「黄泉(闇)の国」に近づいたのかもしれない。
そんな気がしてならないのです。
ちなみに私はいつも寝室のドアを開けて寝ているのですが、もしかしたら夜になると彼岸につながるのかもしれません。

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妻への挽歌06」カテゴリの記事

コメント

初めまして~お邪魔させていただきます。
本名ではありませんので失礼かと思いましたが、お許しください。
以前から、偶然、こちらの記事を拝見させていただいておりました。
節子への挽歌~感銘・共鳴しております。全く~と言うと、失礼かもしれませんが、私も同じ気持ちです。
私も、主人を胃癌・再発で亡くしました。もうすぐ三回忌になります。主人を守れなかったという想い…で一杯です。
こちらで読ませていただいて、いつも何故か~心鎮めています。投稿させていただきたいなぁと思いながら、実名では勇気がなくて迷っていました。
けれど、節子さんへの想いが伝わってきて、気持ちを表したくなりました。
辛さと、悲しさと、そして、人が亡くなってもまだ、何か続いてるような~教えてくれているような~夫婦の役割はこれからなのだと思う毎日です。忘れていくのではなく、心見つけていきたいと思っています。
また、これからも読ませてくださいね。この国のどこかに共鳴、感銘して勇気をいただいてる者が居る事を知っていただきたく、勝手なコメントをさせて頂きました。

これから寒い冬がやってまいりますが、お風邪なぞひかれませんようお元気でお過ごしくださいますように…
                           ゆりね

投稿: ゆりね/ブログ名 | 2010/12/02 11:11

ゆりねさん
ありがとうございます。

元気が出ます。
私自身は書くだけで精一杯ですが、
読んでくださっている方の、温かなメールには元気付けられます。

胃がん・再発は、節子と一緒です。
一度、いい方向に向かっていたので、すっかり気を許してしまったのです。
私たちはふたりとも楽観主義者でした。
だから辛いけれども、明るい闘病生活でした。
それが良かったかどうかは、わかりませんが、
私にはどうしても悔いが残ってしまっています。
どんなに誠意を尽くしても、きっと悔いは残るだろうことはわかっていますが、治った人の話を聞くと自分がいやになるほど悔しくなるのです。
性格が悪いのでしょうね。

最近ちょっと元気がなかったのですが、
うれしいメールにちょっと元気が出ました。
ありがとうございました。

感謝しています。

投稿: 佐藤修 | 2010/12/02 13:31

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