■視点を変える
視点を変えると世界は違って見えてきます。
同じ事件も、加害者と被害者とではまったく違って見えるでしょう。
今その両方を経験した人と話していたのですが、その人がつくづくとそういったのです。
政府の借金は1000兆円に近づいていると盛んに言われます。
しかし、その政府にお金を貸しているのはだれでしょうか。
そのほとんどは日本の個人や法人だろうと思います。
そしてそうした債権者は、お金を貸していることで利子などの形で、いわば「不労所得」として、どんどんその金額を増やしているのです。
視点を借金ではなく、債権に移せば、1000兆円に達しようとしている資産家が日本にいると言うわけです。
政府と国家の関係はどう考えるべきかは、意見が分かれるでしょうが、君主国家でも軍事政府でもない、国民主権国家、国民主権政府であれば、債権と債務のかなりの部分は帳消しにできる関係ともいえます。
例えば家庭を考えてみましょう。
親から借りている子どもの借金、子どもに貸している親の債権。それがどのくらい多くなろうと、家族と言う単位で考えると帳消しになるでしょう。
国民を家族と同じには扱えませんが、せめて利子をゼロにするだけも、状況は変わるでしょう。
かなり粗雑な議論ですが、借り手から貸し手に視点を変えると状況は違って見えてきます。
円高はどうでしょうか。
これも視点によって評価は反転します。
こうした事例はすべてのことに当てはまります。
しかし報道はどちらかに視点を置いている場合が多いです。
どちらに視点を置くかはかなり明確ですが、報道の裏には必ず別の評価があることを認識しておかねばいけません。
私たちは、このことをついつい忘れがちです。
悪い情報には必ず良い情報が含まれているのです。
どのくらいそう思えるかどうかが、もしかしたら「社会性」ということなのかもしれません。
そして、それこそが「コミュニケーション」の基盤かもしれません。
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