■貧乏な人には悪い人はいない
先日、共済研究会で公開シンポジウムを開催しました。
パネルディスカッションに反貧困ささえあいネットワーク代表の河添さんにも参加してもらいました。
そこで、河添さんからとてもうれしいお話をお聞きしました。
河添さんたちは2年前に反貧困ささえあいネットワークという、互助的な事業をたちあげました。
低額の掛け金で、困った時にお金が支給されたり、融資が受けられたりする仕組みです。
立ち上げの時に、ある人から融資が焦げ付いて借金がかさむのではないかと心配されたそうです。
しかし、実際にはうまくいっているようです。
河添さんは、こう言いました。
お金に困っているワーキングプア層はみんないい人なので、融資を受けても一生懸命がんばって返してくれます。
お金のない人はみんな善い人なのです。
少し不正確かもしれませんが、実に嬉しい話です。
河添さんも、善い人だから貧しくなるのかもしれないというようなことも話したような気もしますが、これは私の聴き違いかもしれません。
私のこれまでの生活体験でも、これはとても共感できます。
しかし、貧しい人に善い人が多いのはなぜでしょうか。
貧しいと善い人にならないと生きていけないからです。
なぜならば、みんなに支えてもらわないといけないからです。
こう言い換えてもいいでしょう。
善い人はお金がなくても、つまり貧しくても生きていける。
それに、お金と無煙だと悪いことを考えなくてもいいのです。
またいつもながらのめちゃくちゃな論理ですが、実践者の河添さんの実践からの話なので、説得力があります。
善き人生は貧しさと共にある。
そして、幸せもまた貧しさと共にある。
問題は、昨今の日本の社会は、貧しいと生きていけないような状況に向かっていることです。
貧しさと善き生が両立し、高め合う社会を回復したいと思います。
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