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2011/03/07

■在日外国人の善意を切り捨てていいのか

在日外国人からの政治献金受領問題の責任をとって前原外相が辞任しました。
まさか毎年5万円、4年で20万円の個人の寄付が原因で大臣が辞任するとは思ってもいなかったので、私には驚きです。
それが法治国家の論理なのでしょうが。

私が気になるのは、しかし、そうした政治の話ではなく、寄付した女性のことです。

京都に住む在日韓国人女性は、前原氏本人からの辞任の報告の電話に、「ごめん、ごめん。迷惑かけてごめんなさい」と何度も謝っていたと言います。
また、朝日新聞の取材に「前原さんの家庭は貧しく、苦労して議員になったので応援したかった。在日の献金がダメだとは知らず迷惑をかけた。私が日本国籍を得ていると思ったのではないか」と話したと、朝日新聞に書かれていました。
その記事を読んだ時、その女性に対して、私たちは大きな間違いをしているのではないかと感じました。

もし報道内容が事実であるとすれば、私には大きなものを失った事件ではないかと思います。
人が人を支えることの思いや大切さは、国や法律や制度を超えています。
苦労して毎年5万円のエールを送っている個人の善意を踏みにじるような社会に住んでいることにいささかの寂しさを感じます。
しかも相手は、日本の社会では決して恵まれずに「差別」されている立場の人です。
そうした人ほど、人の痛みも辛さもわかるのでしょう。
その行為に、私は大きな敬意を表します。
それを全く反対の意味で、大事件にしてしまったのは、たぶんにマスコミの責任でもありますが、最近のマスコミはただただ問題を起こすだけで、事柄の意味などは考えないような気がします。

法律はともかく、人間の社会にはもっと大事なものがあるはずです。
それがなくなったからこそ、社会は壊れだしているのです。
壊れた社会は、法律や政治では直りません。
大切なのは文化であり、私たち一人ひとりの生き方です。
そうしたことへの気配りもなく、ただ相手を責める政治家に未来は語れるはずもありません。
その女性のつめの垢でも煎じて飲ませたいものです。

前原さんが、その女性に電話をかけたということを知って、私の前原嫌いは少し変わりました。
もっとも彼の政治思想には賛成はしがたいのですが。

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