■被害者から加害者へ
地震・津波被災への世界各国からの日本へのエールは、今月に入り、原発事故への対処の不手際から汚染を拡散するテロ国家とさえ言われるほどの非難へと変わりだしているようです。
いつの間にか、私たちは被害者から加害者へと立場を変えつつあるわけです。
被害者意識はだれもがすぐ持ちますが、加害者意識はなかなか自覚できないものです。
これはしかし、今回の大震災に限った話ではありません。
日常生活の上でも、よく起こることです。
加害者なのに被害者だと思い違いしてしまうことは、よく起こることです。
私も注意しなければいけません。
しかし、よく考えると、被害と加害は関係性の問題ですから連続しているのです。
加害者は被害者であり、被害者は加害者であるということが成り立つわけです。
言い方を替えると、加害者にも被害者の要素があり、被害者にも加害者の要素があるということです。
そしてそれが、お互いの関係における寛容さを生み出すのではないかと思います。
被災地支援は別にして、原発事故に対しては、いまそうした寛容さが求められているように思います。
政府や東電の姿勢には怒りを感じますが、いまはそうした小さな怒りにとらわれている時期ではありません。
最近は、自分にそう言い聞かせながら、誰かの加害者にならないように、ゆっくりと生きるようにしています。
| 固定リンク
「生き方の話」カテゴリの記事
- ■個人判断してはいけない時代だったことに気づきませんでした(2023.01.27)
- ■「嘘つきは政治家のはじまり」にしてはいけません (2023.01.26)
- ■布教が目的になってしまえば人の救済にはなりません(2023.01.11)
- ■自らを恵まれた場所に置いていると事実は全く見えてこない(2023.01.10)
- ■月収5万円でも豊かに暮らせる社会(2023.01.09)
コメント