■2つの責任
やはり首相と東電社長は辞職すべきだと思います。
問題への対処を間違った責任者が事件発生後も居座る口実に使われるのが、「事件の解決までが責任」と「責任者を変えるよりも問題解決が先決」という論理です。
この論理は当事者以外の人にも受け入れられがちです。
しかし、私には根本的な欠陥があるように思えます。
責任には2つあります。
過去に起こったことに対して負うべき責任とこれからの取り組みに対して追うべき責任です。
それは全く別のものであす。
過去に起こった問題の責任者が、これからの活動の責任者になることは、どう考えてもおかしいです。
発想を変えない限り、問題は解決しないはずです。
同じ発想で取り組んでしまえば、問題は隠蔽されるだけの話です。
たとえば、原発事故への対応のまずさは、菅首相と清水社長だったから起こったことですから、本気で問題を解決しようと思うのであれば、まずはその2人を変えなければいけません。
2人がトップである限り、事態は何も変わりません。
2人が辞職すると言うことは、責任から解放することではありません。
そうではなく、過去に起こったことに対する責任を明確にすることに専念し、そこから発生する責任を果たしてもらうということです。
創造的な責任ではなく、処理型の責任です。
これは原発事故問題だけの話ではありません。
日本の企業の危機管理も含めて、すべての問題に当てはまることです。
2つの「責任」を峻別することが大切です。
1日も早く、お2人には辞職していただきたいと私は思っています。
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