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2011/04/19

■節子への挽歌1325:霊界を往復する鳥

節子は鳥や花になってまた戻ってくると言い残しました。
花はよくわかりますが、鳥は意外でした。
なぜ鳥なのか、ずっと気になっています。

西條勉さんの「「古事記」神話の謎を解く」(中公新書)を読みました。
これまで読んだことのない新鮮な切り口で、古事記の話を読み解いている本です。
読んでいたら、こんな文章が出て来ました。

鳥は空を飛ぶ。そこから古代的な信仰では、異空間の霊界を往復すると思われていた。世界中に共通する人類の信仰とみていい。

神話では鳥が死者を埋葬する儀礼によく出てきます。
しかし、節子がそんなことを意識していたはずはありません。
かなり病状は進行しており、思考力もないほどの苦しい状況で、書き残した言葉だったのです。
意識して出てきた言葉ではなく、自然に出てきたイメージだったと思います。
もしかしたら、その時、節子はすでに鳥を感じていたのかもしれないと、この文章を読んで気がつきました。
たしかにその頃の節子は、彼岸に魂を移しだしているような状況でした。
当時は気がつかなかったのですが、後で考えると、そう思えるのです。
節子の魂は、すでに鳥になって彼岸と此岸を飛び交っていたのかもしれません。
だから、自然と鳥という言葉が出てきたに違いありません。

私は蛇年生まれです。
蛇と鳥は相性がいいとは言えません。
しかし考えてみると、蛇もまた彼岸と此岸を行き交う存在だと思われているものです。
蛇には「邪悪」なイメージもありますが、それは「近代に組み込まれない」という意味でしょう。
鳥も蛇も、近代に奉(まつ)ろわぬ存在なのです。
そういえば、節子は酉年でした。
それをすっかり忘れていました。
鳥になって戻ってくるとは、何の謎でもなかったようです。

今日、家の近くでスズメが2羽、楽しそうにふざけあっているのをみました。
昨年、わが家の庭から巣立っていったヒヨドリはどうしているでしょうか。

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