■若者たちの目が輝きだした
大震災のために延期されていた人材育成研究会がありました。
メンバーの多くは大企業の人事部長なのですが、今日は提言をまとめる最終の集まりだったにもかかわらず、いつもになく欠席者が多かったです。
まだまだ大震災の影響が残っているようです。
委員からは今回の震災によって社会が大きく変化していくだろうというような主旨の話もでました。
リーマンショックの時とは違う受けとめがなされているようです。
今回の提言のテーマは、グローバル競争下においてどう人材を育てていくか、ということですが、最近の若者の仕事観が問題になりました。
もっとしっかりした仕事観、職業観を若者に植え付けたいというわけです。
「働くことは社会人の責務」という発想は、この種の議論ではよく出てきます。
私には、この発想がどうもなじめません。
私はむしろ「働くことは社会人の権利」と考えているのですが、これまでの経験で、こうした主張はなかなか賛同を得られませんので、それについては発言しませんでした。
しかしみんな最近の若者は「社会のために働く」という姿勢がないと思っているようです。
この数日、社会のために汗している若者たちと付き合っている私としては、委員の人たちの話が別世界のことのように感じました。
そこで気づいたのですが、要するに最近の日本の社会は、若者を魅了する「仕事の場」を大人たちがつくれないでいたのです。
だからデフレが続いたのかもしれません。
今回の大震災が、もしかしたらその状況を壊すかもしれません。
社会を意識した若者たちの目は間違いなく輝いています。
腐ったような目をしている、私たち大人とは大違いです。
新しい働き方やビジネスモデルが生まれだすかもしれません。
もしかしたら、原発事故もまた、新しい経済や産業の啓示なのかもしれません。
この1か月、発想が後ろ向きでしたが、ようやく前向きになれそうです。
発想を変えればいいのです。
ニーバーの祈りを忘れていました。
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