■監察委員で八百長を封じ込めるという発想の蔓延
日本相撲協会が昨日、評議員会で八百長再発防止策を決めたと新聞に出ていました。
内容は、携帯電話持ち込み禁止、八百長の告発を受け付けるホットラインの設置、支度部屋と土俵近くに監察委員を置く、東西の支度部屋への出入り制限などです。
どこかおかしい気がします。
こうして私たちは、自らを規制する仕組みを発達させ、家畜化していくのでしょうか。
相撲協会には力士を信頼するという発想はないようです。
それでは何も解決しないでしょう。
ユッケで死者が出るという事件が起きています。
厚労省の生食用の肉の衛生基準やその強制力が問題になっていますが、この問題と相撲協会の対応の問題は、どこか似ているところがあります。
責任を制度に押し付けるという発想です。
ルールの中なら何をやってもいい。
昨今の企業のコンプライアンスの取り組み姿勢にもつながっていきます。
監視委員が取り締まらなければならないような状況がどういう意味を持っているのかを理事長は理解していないのでしょうか。
この例でも明確にわかるように、組織のトップの役割は大きいです。
もちろん政府においても、です。
こういう時期だからこそ、トップを考え直すべきだろうと思います。
能力以上のことを期待することは悲劇です。
誰のことを言っているのか、と言われそうですが、もちろん日本相撲協会も政府もです。
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