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2011/06/11

■節子への挽歌1378:シャデラックスと荒木一郎

節子
久しぶりに湯河原に寄りました。
ここは、私たち夫婦の終の棲家になるはずでした。
人生計画はうまくいかないこともあるのです。

3月の地震でどうなっているのかと思い、箱根に来たついでに立ち寄りました。
書斎の書棚から本が飛び散っていました。
ここで仕事をすることも、もうないでしょう。
書籍は処分したほうがいいかもしれませんが、何かを変える気には、まだなれません。

ここには私のお気に入りのLPがあります。
シャデラックスの「緑の地球よ どこへ行く」と荒木一郎の「ある若者の歌」です。
いずれも私の大のお気に入りなので、節子も何回も聴いたはずです。
久しぶりに聴きました。

シャデラックスはあまりメジャーではありませんでしたが、私が一番好きだったグループです。
特にこのLPは、大きなメッセージのこもった歌ばかりです。
しかもこのレコードの収益の一部は、水俣病センター設立委員会に寄贈されました。
CD化もされていないようですし、ユーチューブでもほとんど見つかりませんが、すばらしい歌ばかりです。
たとえば「PPMのうた」というのがあります。
歌詞の一部を紹介します。

PPMってなんのこと どこにかくれているのだろう
PPMってだれのこと どこからやってくるのだろう
(中略)
牛乳ビンにもかくれている
べんきょうしてても気になるの
ごはんのときも気になるの

夢のなかまで追いかける
にげてもにげても にげられない

まさにいまの放射能汚染を思わせます。
このLPに入った曲のメッセージが、残念ながらどんどん現実になってきています。
いまこそ多くの人に聴いてほしい曲ばかりです。

もう1枚の荒木一郎は、私たちが一緒に暮らし始めたころ流行っていた曲です。
私が大好きなのは「君は知らない」という歌でした。
荒木一郎のCDは何枚か出ていますが、この曲が入っているものは残念ながら私は見つけられずにいます。

青い海原 海をみつめていた
黙ってただ たたずんでいる
あの人は何をしているのだろう
きっと戦に行った人を 待っているのさ

遠い異国の 空をみつめていた
黙ってただひとりで 横顔を夕陽が赤く染めると
やがてひとつぶの涙が その人の頬に流れた

久しぶりに聴いたら、急に歌いたくなりました。
歌を歌うのは5年ぶりでしょうか。
歌いだした途端に、不覚にも涙が出てきて、とまりません。
昔は、節子と一緒によく歌いました。

歌いながら、この人は私ではないかという気がしてきました。

今日はここに泊まるつもりでしたが、やはり帰ることにしました。
寄らなければよかった、まだ立ち迎えそうにもありません。

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