■人と人をつなぐマナー
今回入院してちょっと驚いたことがあります。
6人部屋の空き室に、私と若い人が同日に入院しました。
その若い人に声をかけて、よろしくと伝え、お互いに少し話しました。
声のものすごくきれいな若者です。
さて問題は昨日起こりました。
新たに4人の人が入院してきました。
当然のこととして、みんな声をかけてくるかと思っていました。
ところが,声をかけてくる人がいないのです。
入院で緊張しているからでしょうか。
そうかもしれません。
みんなとても良さそうな人たちばかりなのですが、どうも落ち着きません。
真向かいの人が、ちょっと会釈をしてくれました。
大きな救いになりました。
声をかけないことを批判しているのではありません。
みんな本当は声をかけたいのではないかと想います。
それが証拠に、少しずつみんな挨拶やら話を始めたからです。
昔は、入院時には同室の人に挨拶だけでなく、何かを配ったようなことさえあった気がします。
しかし、そうした文化はもうないでしょう。
つまり、昔は「人と人をつなぐ、あるいは声をかけあう文化」が、ルールとして、また仕組みとしてあったのです。
それが最近なくなってしまいました。
そのために、みんな他者への声かけがしにくくなってきているのではないかと思います。
最近、みんな口をそろえて、「つながり」や「支え合い」が大切だといいます。
私は、そうしたものは「大切」なのではなく、生きやすくなるための知恵だと思っています。
私は、大切だから誰かとつながりたいわけでも、支え合いをしたいわけではありません。
ただ、そうすると生きやすいからだけの話です。
しかし、そうしたマナーやルールや仕組みが、社会から抜け落ちていっているような気がしてなりません。
入院して、改めて社会のマナーやルールの変化に気づかせてもらっています。
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コメント
とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます!!
投稿: ビジネスマナー | 2011/09/20 00:39
ビジネスマナーさん
ありがとうございます。
投稿: 佐藤修 | 2011/10/03 18:15