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2011/06/08

■節子への挽歌1375:わが家が一番

節子
8日間の入院生活を終えて、今日、帰宅しました。
入院のことは時評編に書きましたが、とても退屈で、面白い体験でした。

しかし、やはりわが家は落ち着きます。
節子もそうだったように、私もわが家が一番好きです。
どんなホテルや旅館よりも、どんなレストランよりも、どんなホールよりも。
ましてや、どんな病院よりも、です。
そこに節子がいれば最高ですが、いないとしても、やはりわが家は心和み、落ち着きます。
この空間には、私たちが積み上げてきた、見えない文化が根づいているからです。

入院から戻って来たとき。節子もきっとこうした気分を味わったのでしょう。
しかも、節子の場合は、そこに私がいました。
節子のほうがずっと幸せだったかもしれません。
ちょっとうらやましい気分がしないでもありません。
私には、待っていてくれる節子がいないのですから。

しかし、節子がいなくても、わが家はやはり落ち着きます。
もしかしたら、わが家の「そこここ」に、節子が宿っているからかもしれません。
それが、私の心の平安を生み出してくれるのかもしれません。

やはりわが家は、私たちの生きつづける場だと、改めて思いました。
このわが家から、旅立たなければいけなかった節子は、どれほど心残りだったことでしょう。
その思いが、まだわが家に留まっているとしたら、ずっと留まっていてほしいです。
いつか私と一緒に、旅立てばいいのですから。
そんな気がする、久しぶりのわが家です。

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