■国会審議は休日に行いテレビ中継したらいいと思います
なでしこジャパンの快挙には拍手を送りたいと思いますが、その報道ぶりには少しだけ違和感があります。
なんだかこれでいろんなものが隠されてしまうような気がしてなりません。
決勝戦は日本時間の真夜中でしたが、起きて観戦していた人は少なくないと思います。
私は朝起きて優勝を知りましたが、わが娘もライブ観戦したそうです。
それだけの魅力があるのでしょうが、いまの日本の状況を考えるにつけ、もっと大事なことがあるだろうにと、つい思ってしまいます。
過剰に商業化されたJリーグなどとは違うので、基本的には好感は持てるのですが、これでまた商業化が進むのかと思うと、いささかげんなりもします。
もちろんみんなで快挙を祝い、楽しむことも異論はないのです。
むしろそれはとても大切なことですし、もっともっとあってもいいと思います。
なでしこジャパンの真夜中の観戦はしませんでしたが、先ほどまで国会中継を見ていました。
与謝野さんが寝ている姿も、真剣に応えようとしている若い世代の閣僚の姿も、誠意のない答弁をする首相の姿も見ていました。
そのやりとりを見れば、菅首相の「脱原発発言」の小賢しさも、たぶんわかるでしょう。
国会中継はできるだけ見るようにしていますが、そういう人は私のように暇な人だけかもしれません。
国会中継は、残念ながら会社などに勤めている人はほとんど見ることはできないでしょう。
不思議なことに休日には審議をしませんから、休暇をとらねば見ることはできません。
Jリーグやなでしこジャパンの決勝戦であれば、休暇をとっても見る人はいるでしょうが、国会中継はそれほどの魅力はないでしょう。
しかし、大切さにおいてはどうでしょうか。
国民がもっと国会中継をライブに見るようになったら、報道特集番組で語られていることや編集されたニュース報道と国会での議論での違いが、もう少しわかるかもしれません。
世論調査の結果も変わるはずです。
無党派層が多いことに現れているように、日本では国民の政治への関心は高くはありません。
無党派層といえば聞こえはいいですが、政党の政策や行動を読みもせずに、あるいは国会中継も見ることもせずに、無党派だといっている人も少なくないでしょう。
無党派層が多くなれば、政治はまさにその時々の人気投票の傾向を強めます。
ビジョンや構想など不要で、ノーロングタームのシングルイッシューで政治が進められていくわけです。
私たちの未来は、私たちの現在の関心の所在で決まっていきます。
なでしこジャパンへの関心もいいでしょうが、もっと関心を向けるべき課題があります。
それがとても気になって、なでしこジャパン快挙の報道にもいささかの違和感を拭えません。
しかし、それはそれとして、実に見事な快挙でした。
いままであまり知りませんでしたが、取り組みの誠実さと努力には学ぶべきことが多いです。
それに関しては素直の拍手を送ります。
その価値を、マスコミがおかしくしなければいいのですが。
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