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2011/08/26

■暴力団のミッションの終焉

島田紳介さんの突然の引退で見えてきたのは、暴力団対策法が10月1日からまた一段と厳しくなるということです。
その背景には、山口組系の組員が、最近の様々な犯罪事件に絡んでいるということがあるようです。
以上は、今朝のテレビで知ったことですが、もしそれが正しいとすれば、突然の動きも理解しやすくなります。

そこから感じた事が2つあります。

ひとつは山口組などの組織が壊れてきているということです。
組員が、普通の人を巻き込んで犯罪を起こすことを止められなくなったということは、以前の組織にはあまりなかったことではないかと思います。
堅気の世界と自分たちとは、別の世界だというのが、彼らの美学でありルールだったように思います。
しかし組員の管理すらできなくなったために、一般社会に様々な不都合をもたらすようになってきた。
そのため、治安維持にあたる警察側も放ってはおけなくなったようにも思えます。
これはリーダーシップの問題でもありますが、組織のミッションがなくなりつつあるということでもあります。

もう一つは、社会の管理の方法の変化です。
警察は治安維持のために「民営暴力組織」を使うことから「ITシステム」を使うことに、パラダイムシフトしたのではないかと言うことです。
監視カメラ、あるいはITシステムを使った個人言動管理の強化路線です。
これは一見治安を安定させるように見えますが、たぶん必ず破綻するでしょう。
それはもうずっと前にオーウェルが予言しています。

舌足らずですが、この2つが私が感じていることです.

いずれにしろ、暴力を独占している人は、暴力など使う必要はありません。
最高にやさしい存在になれるはずです。
しかしどうもそうなってきてはいない。
もしかしたら。暴力の独占が壊れだしているのかもしれません。
もしそうであれば、社会が壊れだしているということです。
であればこそ、自らをしっかりと律して生きなければいけません。
コンプライアンスの意味は、法令遵守ではなく、大きな秩序に従って自らを律することなのではないかと思います。

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