■国会中継を見ているといろんなことがわかります
この2日間、できるだけ国会中継を見るようにしていました。
最近の議論はかなり密度が高いように感じます。
明らかに国民に向けた野党側のメッセージもあります。
多くの国民が、国会中継を見ていたら政治は変わるだろうなとよく思いますが、私のように時間のある人はそう多くはないでしょう。
しかし、「市民の責務」として、私はできるだけ国会中継を見るようにしています。
時にはDVDに録画して見ます。
中継を見ているとさまざまなことが見えてきます。
討議に対する姿勢には、その人の人柄も見えてきます。
ライブな映像はとても正直です。
今日の石破議員の質問は後進を諭すような話しぶりでしたし、みんなの党の江田議員の質問は挑発的でショー的でした。
どちらが効果的かは、全部見ている人と一部だけを見せられた人とでは多分異なるでしょう。
野田首相は誠実に耳を傾けていて、好感が持てます。
相変わらず野次はなくなっていませんが、だいぶ少なくなりました。
しかしまだまだ対立型の議論が多く、建設的な議論には程遠い気がします。
今日印象的だったのは、前田国交相の発言でした。
内なる自分に敗れていることを反省しているという趣旨のことを話されました。
うっかり聞き流してしまいましたが、これまでの私たちの考え方の間違いを自覚しなければいけないというような趣旨だったと思います。
こういう地味な発言はニュースなどでは報道されません。
しかし、そうしたメインではないエピソード的なところに真実があることもあります。
前田さんには私は全く関心を持っていませんでしたが、誠実さを感じました。
これまでの発想を見直すところから始めなければ、何も始まらないばかりか、ますます悪い方向に進むと私は考えています。
もし方向が間違っているのであれば、誠実さや真剣さは全く逆効果になるわけです。
だからこそビジョンが大切なわけですが。
前田さんは、それをご自分のこととして語られました。
社民党の阿部議員が、そういう発現の場を前田さんにつくりました。
今日の阿部さんの質問も面白かったです。
国連などでの野田首相の演説は画竜点睛を欠いたというのです。
欠けていたのは、福島原発事故の現状の真実を具体的に生々しく世界に伝えることです。
野田首相は誠実だが、きちんとした情報が流れていないのではないかとも話しました。
とても共感できました。
私の記憶力不足からどうもうまく書けませんが、中継を全部見ていると様々な気づきがあります。
毎日は無理でしょうが、時に1日、国会中継を見ることをお薦めします。
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コメント
石破議員の発言は聞いていて良く勉強されていると思い、耳に逆らうこともなく、良く理解出来ました。防衛省長官時代の仏頂面の議員からは想像出来なかった話しぶり、内容に、私の好感度も上がり、与党時代にこのような発言内容を彼から聞いていたら、自民党に対する考えも変わったかも知れないとも思いました。
政治や経済に関心も知識も希薄な立場でも、国会中継を聞いている(用事をしながらなので)と自ずと政治家の力量や人となりが見えてくるものですね。ただ被災された方々のことを考えると、もう少し早く回転しないかと、隔靴掻痒。片方で責任ある立場の方々は虫取り用の粘っこい紙の上であがいているような感じもします。余程スケールの大きい人物でないと、政治家になってはいけないのではないかと、思ったりします。中継を通して見聞することは出来ないのですが、合間合間にみて思ったことです。
投稿: 原 悦子 | 2011/10/04 00:13
原さん
ありがとうございます。
中継の映像からは、新聞やテレビニュースとは違ったものが見えてきます。
私も最近は石破産への見方が変わってきています。
被災地復興への取り組みは、私もとても違和感が在ります。
現地にはとても大きなエネルギーがあると思いますが、
それを解き放ち、応援してやるだけで良いのではないかとさえ思います。
政治の取り組む課題がどうも違っているように思えてなりません。
投稿: 佐藤修 | 2011/10/04 09:22