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2011/09/12

■楽しみを延期するパラダイム

今の1000円と1週間後の2000円とでは、どちらに価値があるでしょうか。

「楽しみを延期するパラダイム」と呼ばれている有名な社会調査があります。
カリブ海のある島での、半世紀以上前の調査です。
その地域には、アフリカ系とインド系の移民社会がありました。
そのそれぞれの子どもたちに、1セントくらいの安いキャンディと10セントするちょっと高給なキャンディを子どもたちに見せて、1週問待てば10セントのキャンディをあげるが、今すぐ欲しい人には1セントのキャンディをあげる。どちらを選ぶかと問いかけたのです。
みなさんはどちらを選ぶでしょうか。
日本の子どもたちなら1週間待つほうを選ぶでしょう。
しかし当時の実験では、アフリカ系の子どもたちは3人に2人までもが1セントのキャンディ、つまり今すぐもらえるほうを選んだのです。インド系はちょうどその逆だったそうです。
これはその後、「マシュマロ・テスト」としていろんなところで調査されました。

この調査が示唆している事はたくさんありますが、もっと面白い調査結果があります。
「なぜ意志の力はあてにならないのか」という本で、最近知りました。
10年ほど前の調査ですが、124人の女性旅行者を対象に、賞品として85ドルの現金と80ドル相当のスパ体験のどちらを選ぶか、と質問したのです。
みなさんはどちらを選ぶでしょうか。
私はもちろん85ドルです。
85ドルあれば、スパを楽しんでも5ドル余ります。
スパ体験よりももっと楽しい体験を選ぶこともできます。
だれもが85ドルを選ぶと考えるのが普通です。
ところがです。
実際の調査結果では、なんと40人の人がスパ体験を選んだのだそうです。
理由はこうです。
「スパ体験を選べば贅沢ができる。お金を、たとえば食料品に使ったりせずにすみます」というものだったそうです。

これは間接的にきいた、某中小企業の社長の話です。
放射線汚染された瓦礫の撤去には日給10万円ほどが支払われるそうです。
20日単位らしいのですが、1回で200万円の高収入です。
それをそのまま社員に渡してしまうと無駄遣いしてしまうので、本人にはその一部を渡し、残金は家族に渡すようにしているそうです。

楽しみは延期するのがいいのかどうか。
みなさんはどう思われますか。
この3つのケースにどう対応するかで、その人の生き方が少し見えてきます。
ちなみに、私は10セントのキャンディを待ち、85ドルを選び、一気に200万円を貰うほうを選びます。
しかし、この選択は私の信条には合いません。
頭ではわかっていても、なかなかお金の誘惑には勝てません。
お恥ずかしい限りです。

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