■世界が見えにくくなってしまいました
最近、時評が書けません。
書こうと思うことが起きないのです。
私の意欲のせいかもしれませんが、社会そのものが見えにくくなっているような気もします。
見えないまま、言葉だけが横行しています。
こうした時には、見えないところで大きな地殻変動が始まっているのかもしれません。
楽観的な予想では、新しい民主主義の始まりです。
中国の体制は間もなく瓦解し、アメリカは弱体化し、国際政治のバランスは崩れ、混乱の中から新しい体制が芽生えるでしょう。
悲観的な予想では、金融主義の深まりです。
成長戦略という20世紀パラダイムが最後のあがきをし、歴史は終焉するかもしれません。
いずれになるかは、私はおそらく確認できないでしょうが、最近の世界の動きをみるかぎり、私は悲観的な予感を強くしています。
まあそれが人類の選択であれば仕方がありません。
原発コストの見直しが今日発表されましたが、いまもって現実を誠実に見ようとしていない科学者や産業人の多いことには驚きます。
政治家は原発の途上国への拡散に動き出しています。
何も変わっていないのです。
1960年代に、歴史の大きな分岐点がありましたが、あれは予兆だったのだと思い続けていました。
しかし、予兆を越える変化の兆しはなかなか見えてきません。
9.11で何も変わらなかったように、3.11でもやはり何も変わらなかったのでしょうか。
そうは思いたくないのですが、元気が出る話は最近またぴたっと入ってこなくなりました。
先週、奈良を歩いてきましたが、そこでもらえるはずの元気をあまりもらえずに戻ってきてしまいました。
その上、風邪までひいてしまいました。
人類の風邪がうつってしまったのでしょうか。
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