■大阪のダブル選挙で橋下さんが戦った相手
大阪市と大阪府のダブル選挙が終わりました。
いずれも維新の会の橋下さんと松井さんが当選しました。
メーリングリストで私のところに流れてくる意見の多くは、「失望した」というものでした。
どうも橋下さんには「独裁者」「ファシスト」というイメージがあるようです。
私も、橋下さんの政策や考え方の多くにはむしろ批判的ですが、彼はファシストではなく、イノベーターだと考えています。
このブログで何回も書いているように、私は社会の構造の基本軸を「人間 vs システム」と考えています。
個人としての独裁者は、システムの代表でしかありません。
これは今に始まったことでありません。
かつて平時においては絶対的な権力を持っていたように見える王様も、状況によっては自らの生命を投げ出すか、あるいは処刑されました。
フランス革命の話ではありません。
古代の王様の話です。
戦時の独裁者も、状況が変われば簡単に切り捨てられます。
権力は個人にその淵源があるわけではなく、システムが生み出して一時的に与えられるだけなのです。
そして、その独裁的ともいえる権力は、そのシステムに寄生している多くの人々によってつくり上げられています。
その一つの例が、原発産業です。
現体制からは、それを壊すエネルギーは出てきません。
これまで悲劇的な原発事故が3回も起こりながら、原発に寄生する人たちによって、いまだに原発は広がろうとしています。
読売新聞の渡辺さんはどうでしょうか。
これもみんながつくりあげた権力でしかありません。
みんなが、それを利用しているだけです。
そうした座は見識や志のない、呆けた老人であればあるほど、適役です。
昨今の日本の首相の座も、そうなっているのかもしれません。
話を戻して、大阪の橋下さんですが、彼がどこまでシステムを壊せるかはわかりませんが、システムに挑んでいるのは間違いありません。
対抗馬だった平松さんが戦ったのは橋下さんでしたが、橋下さんが戦っているのはシステムなのです。
平松さんとは格も次元も違います。
そしてシステムに挑んだが故に、すべての政党が反橋下になりました。
共産党は、ある意味では既存の体制の擁護者ですから当然、反橋下です。
こうした構図で見ていくと、昨今の政治状況も経済状況も、かなり違って見えてきます。
橋下さんは私には独裁者ではなく、システムに立ち向かうドン・キ・ホーテに見えます。
あと8年、頑張ってほしいです。
できれば、政策も「人間 vs システム」の視点から考え直して欲しいです。
たぶんこれから成長してくれるだろうと期待していますが。
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