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2011/11/23

■現在の支配的な経済の仕組みを変えるために

FTAをめぐり韓国の国会が荒れました。
明日の日本を見ているようですが、日本の最大野党の自民党はおそらく基本的にはTPP賛成でしょうから、ああはならずにTPPに参加して日本の壊すおそれのほうが強いでしょう。

ブータンの国王が来日し、国会でも大きな拍手を受けるスピーチをしました。
おそらくそのブータンも、まもなく大きく変質するでしょう。
お金には誰も勝てないのです。
人柄が発するオーラにも勝てませんが。

ところで、「自由貿易」や「経済成長」を多くの日本人は無条件に賛成しているようです。
おそらくその意味など考えていないのでしょう。
ラダックが壊れたように、そしてまもなくブータンが壊れるように、そのいずれもが「大きな毒」をもっています。
アダム・スミス以前の「奪い合いの重商主義の時代」に戻ったような気がしてなりません。

すでに報道されているように、アメリカはもはや自らを市場とはせずに、輸出拡大に向かうわけですが、そうした時期の貿易自由化は小泉元首相がやったように、日本をアメリカの市場に差し出すことにつながっています。
しかも魅力的な市場にするために、「新成長戦略」が画策されています。
日本が壊れていくのは残念ながら避けられません。
多くの日本人がそれを望んでいるのですから、仕方ありません。

最近また話題になってきている「懐かしい未来 ラダックから学ぶ」の著者、ヘレナ・ノーバーグ=ホッジは、2009年版のあとがきで、現在の支配的な経済の仕組みを変えることが必要だと書いています。

現在の経済システムの根底にある「公理」のような命題に対して、改めて問い直す必要があります。
本当に経済成長は必要なのか。
貿易自由化は本当にいいことなのか。
科学技術は生活を豊かにするのか。
専門家の言うことを信じていいのか。
お金は人生の支えになるのか。

問い正したい命題は、私には山のようにあります。
年が明けたら、湯島で少し真面目な読書会をやろうかと思い出しています。
あまりにみんな考えなくなってきているような気がしてなりません。

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