■節子への挽歌1549:自立生活4年生
節子
急に寒くなったので着る服がありません。
ユカにこれでいいかなと訊きながら、なんとかこなしていますが、今朝もズボンが白すぎてシーズンに合わないといわれました。
明日から軽井沢なので、何を着ていったらいいか訊いたら、ユカからまだ4年生だねと言われてしまいました。
節子がいなくなってからの自立生活4年生と言うわけです。
たしかに節子がいる時には、冬になれば衣服も寝具も替わっていましたが、今は自分でやらなければいけません。
先日もユカに付き合ってもらって、あったかなシーツを買いに行きました。
電気毛布を使いたくないといったら、あったかなシーツにするといいと言われたのです。
それにしても、面倒なことが多すぎます。
今日も湯島のオフィスに管理費の振込みが3か月もできていないと督促状が来ていました。
自動振込みしている銀行の預金残高がなくなっていたのです。
ユカに振込みを頼んだら、どこにお金があるのと訊かれました。
銀行にあるだろうといったら、その銀行の預金がないんだよと言われました。
お金は降って沸いては来ないんだよと諭されました。
頭ではわかってはいるのですが、結婚以来、すべて節子に任せていたのでどうも不得手です。
料理もまったくできません。
買物も不得手ですし、第一、財布を持っていないのです。
節子が心配していた通り、なかなか自立できません。
当分、自立学校は卒業できそうもありません。
妻に先立たれると人間のダメさ加減が露呈します。
困ったものです。
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