■「家に帰れればお金がなくても暮らしていける」
原発事故の収束宣言が出されました。
とても違和感がありますが、テレビで被災者の方の発言が紹介されていました。
収束宣言が出されても、自分の家には帰れない、仕事もできないという怒りの声が多かったですが、そのお一人の言葉が心に残りました。
「家に帰れれば、米も野菜もつくれて、お金などなくても暮らしていける」
お金などなくても暮らしていけることを私たちは忘れすぎています。
慰謝料や損害補償のお金などいくらもらおうと、お金がなくても生きていける状況はもう壊れてしまったのです。
いまや東北のみなさんも、私のような都会人と同じように、お金がなければいけていけない「惨めな」存在になってしまったと言えるかもしれません。
お米を食べる存在ではなく、お金を食べる存在になってしまったのです。
そこからの先は、想像するに難くありません。
不謹慎かもしれませんが、東北は地震や原発事故で壊れるのではなく、義捐金や保証金などのお金で壊れるのかもしれないと思いました。
昔、4万円もあれば豊かな暮らしができると東北のある人からお聞きしましたが、もはやそういう理想郷はなくなろうとしているのかもしれません。
復興という名の破壊は、これから始まるのかもしれません。
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