■節子への挽歌1577:中掃除
昨日は湯島の小掃除でしたが、今日はわが家の寝室の大掃除でした。
寝室は節子の部屋でもありました。
節子の物がたくさんあるのです。
ですからあんまり片付けはしておらず、節子がいた頃のままのものがかなりあるのです。
それをかなり思い切って捨てることにしました。
実にいろんなものが出てきました。
節子はコーラスグループに入っていましたので、楽譜や録音されたテープ、DVDもたくさん出てきました。
発表会にはほぼ毎回私も聴きに行きましたので、楽譜にも懐かしさがあります。
そのなかからいくつかの譜面とテープとDVDを残して、あとは処分することにしました。
新聞や雑誌の切り抜きもいろいろと出てきました。
何でこんなものを残していたのだろうかと言うのもありましたが、節子らしいものもありました。
遺されたものを見ると、その人の世界が良く見えるものです。
捨てられなかったのは手紙類です。
闘病中の節子を元気づける手紙や訃報を聞いての手紙がたくさん出てきました。
箱や引き出しに私が詰め込んでおいたものも多いのですが、やはりそれはそう簡単には捨てられません。
残しておいても、私以外の人が読むことはないのはよくわかっているのですが、まだ捨てる気にはなれないのです。
そうした手紙に混じって、節子の指導で私がエプロンをして車海老を揚げている写真が出てきました。
節子が病気になった後、私に生活力をつけるために料理を教えてくれている時の写真です。
しかし節子のその企ては残念ながら成功しませんでした。
私は今も生活力があまりないのです。
さらに、家族みんなで書いた「節子復活カード」なるものが出てきました。
わが家は、家族の誰かにいろんな「御守カード」を送る習慣があるのですが、こんなカードを作ったことはすっかり忘れていました。
節子はどこかの御守と一緒に、それを大事にしまっていたのです。
生前、節子が愛用していた携帯用ルーペも出てきました。
これは私が譲り受けることにしました。
というわけで、大掃除のつもりが、やはりあまり捨てられずに、中掃除になってしまいました。
それにいろんな節子に出会ってしまったので、掃除をする気分は消えてしまいました。
こうやってわが家の掃除はなかなか進まないのです。
困ったものです。
節子に手伝いに来てほしいものです。
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