■八ッ場ダム建設再開
野田政権は八ッ場ダムの建設再開を決めました。
基本がどんどん崩れていく。
そんな感じです。
私は日常生活の99%にはあまりこだわりを持ちません。
かなり融通の利くほうだと自任しています。
状況によって価値基準は変わりますし、多様な意見があることもいいことです。
変化しなくなった社会は息苦しいでしょう。
しかし物事の基本は大事にしなければいけません。
その根幹に関わることはどんなことがあっても守らなければいけないというのが私の信条です。
守らなければいけないことは、私の場合、3つ程度しかありませんが、その一つが「嘘をつかない」です。
ですから、マニフェストを勝手に変えてしまう最近の民主党のやり方には怒りを感じます。
約束は守らなければいけません。
それこそが、私にとっての「嘘をつかないこと」です。
民主党には、それまで政権与党を体験してこなかった若い世代の政治家が多くて、そこに期待をしましたが、彼らは旧体質の政治家よりも嘘をつくように思います。
八ッ場ダムに関しては、政権交代直後の前原さんの言動は見事でしたが、それもまた日和見の馬淵さんなどによって壊されました。
そしてついに建設再開になってしまいました。
それにしても、最近、私がその政策において受け容れ難い人たちの言動のほうに、私は共感できることが多いです。
前原さんもそうですが、小沢さんもそうです。
石原都知事も橋下市長も、みんなその価値観は私とほぼ正反対ですが、嘘をつかないところに好感が持てます。
小沢さんが嘘をつかないのかと怒られそうですが、私には小沢さんも嘘つきには見えません。
嘘をついているのはマスコミと検察です。
先日、ある会で、ある人からこんなに次々と首相が変わっていいと思うのかと質問されました。
私は逆にその人に、「なぜいけないのか」と質問しました。
そのひとはいつも、「なぜか」を問うことが大切だと言っている人だからです。
その人は答えられませんでした。
私は首相が毎年変わるのは良いことだとは思いませんが、悪いことだとも思いません。
要するに、日本の首相はそういう存在になったのです。
いいかえれば首相など、どじょうでもやれるのです。
にもかかわらず、みんな首相に期待します。
その期待を止めて、みずからがしっかりと生きることからやり直さないといけないと私は思っています。
そして、新しい政治の仕組みを作り出す必要がります。
橋下さんや河村さんが、それを始めるのであれば、ぜひとも応援したいと思います。
八ッ場ダム建設再開は、実に象徴的な決断です。
来春に新たに生まれるであろう新政権は、どうするでしょうか。
さすがにもう辞められないとしたら、国土はますます壊れていくような気がします。
国を滅ぼすのは、まさに政治家なのだと思いました。
創るのも政治家ですが。
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