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2011/12/28

■耳のないどじょう

日本の危機管理関係の人事が話題になっていますが、それに関して、金正日の急死を予想される北朝鮮の放送があった後、野田首相も街頭演説をしていたという話をテレビで知りました。
今もって街頭演説などしているのでしょうか。
私の聞き違いかもしれませんが、首相になったのですから、もう売名行為でしかない街頭演説はやめてほしいものです。
野田さんが首相になった時に、毎日、近くの駅で演説をしていたことが好意的に報道されていましたが、私には呆れた話でした。
街頭演説で民意がわかるという人もいますが、わかるはずはありません。
民意を開きたいならもっとしっかりと聴く場や仕組みをつくるべきです。
それに政治家に成り立てであればともかく、少なくとも政治家を4年以上やったのであれば、話すよりも聴く姿勢に変えるべきではないかと思います。
もっとも駅立ちなどの街頭演説は「話す」にもあたらず、単に売名行為です。
そもそも見る人はいても、きちんと聴く人などいないのです。
通りがけに耳に入ったとしても、意味ある話しが伝わるわけではありません。
私は駅立ちで演説する政治家には、そんな暇があったら少しは勉強しろといいたいです。
自治体の選挙に少しだけ関わった経験からも、確信を持って、そういえます。
そもそも「危機管理」や「問題解決」は、事実や実態に素直に直面し、当事者や関係者の思いに素直に耳を傾けることからはじまります。
それがおろそかになっていることが、今回のことで露呈されたわけです。

どじょうには耳がないから、仕方がないといっている人もいるようですが、野田さんはそうしたことを含意して、自らをどじょうと称したのかもしれません。
真実はそういうところに出るものです。

どじょう鍋にして、どなたか食べてもらいたいと思っていますが、なぜか日本の政治は動きがないです。
マスコミも、いろんなことをはやし立てますが、みんな腰砕けです。
わけのわからないままに、政治が動いている、そんな感じがしてなりません。
政治とどう付き合えばいいのか、最近はどうもわからなくなっています。
付き合い方がわからないと、時評も書けません。
困ったものです。

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