« ■節子への挽歌1555:「家族のためにがんばってくれています」 | トップページ | ■節子への挽歌1556:節電でイルミネーションはやめだそうです »

2011/12/07

■COP17と一方的先導措置

時間破産に陥ってしまい、時評を書く時間がありませんでした。
少し時間ができたので、書くことにします。

南アフリカでCOP17(開会中の国連気候変動枠組み条約締約国会議)が開催されていますが、2012年末で温室効果ガス削減の義務づけ期間が終わる京都議定書について、次の約束期間をつくる「延長」には加わらないことを日本政府は決めたようです。
その大きな理由は、温室効果ガスを一番たくさん排出しているアメリカと中国が京都議定書に参加していないからだとされています。

たしかに米中が参加しない限り、この議定書の効果は発揮されないかもしれません。
しかし、米中が参加しないから離脱するという、その発想は私には馴染めません。
多くの途上国やNGOが主張しているように、むしろ米中に参加を働きかえる姿勢こそ似信念やビジョンが感じられるからです。
小賢しい現実対応の姿勢は、私はどうも好きにはなれません。
これは沖縄の普天間基地問題やTPPに関してもいえることですが。

冷戦構造化の時代のことですが、各抑止力に関して、エスカレーション理論とデスカレーション理論がありました。
世間の多くは、各抑止力を高めあうことで戦争を回避できるという発想でした。
その発想はどんどんと核兵器保有量を増加することになります。
際限のない戦略、つまり資本主義的経済に馴染みやすい発想です。

デスカレーション理論(そんな言葉はありませんでしたが)は、アメリカの心理学者 チャールズ・オスグッドが主張したもので、一方的削減による軍縮戦略です。「一方的先導措置」とも言われますが、まずは相手を信頼して、自らの抑止力を削減するわけです。そしてエスカレーションとは逆のスパイラルを生み出していくわけです。
http://homepage2.nifty.com/CWS/communication1.htm#es

COP17に関する報道を読んでいて、このことを思い出しました。
多くの人が、無理なことには賛成しません。
なぜなら「負け馬」に乗ることになりかねないからです。
それが「勝つか負けるか」が行動の基準になっている哀しい現実です。
オスグッドの発想はあまり賛成は得られませんでしたが、しかし大きな流れから見れば、彼が考えたように歴史は動き、世界は破滅しないですんだのです。

米中が参加しないからCOP17から離脱と言うのは、どうも違和感があります。
米中が参加しなくても、やるべきことをやればいい。
ただそれだけのことではないのか、と思うわけです。

書いてきて、あんまりつながりがないかなという気もしますが、私にはやはりつながって感じられます。
米中が参加しないからこそ、COP17の枠組みを大切にすべきではないかと素朴に思います。
権力のあるところが反対していることには、多くの場合、正義がありますし。

|

« ■節子への挽歌1555:「家族のためにがんばってくれています」 | トップページ | ■節子への挽歌1556:節電でイルミネーションはやめだそうです »

平和時評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30899/53427555

この記事へのトラックバック一覧です: ■COP17と一方的先導措置:

« ■節子への挽歌1555:「家族のためにがんばってくれています」 | トップページ | ■節子への挽歌1556:節電でイルミネーションはやめだそうです »