■節子への挽歌1598:青空
節子
今日の東京の空はとてもきれいでした。
ここ数日どんよりとしていたので、とても気分が晴れました。
節子がいなくなってから、湯島のオフィスからどれほど東京の青空を一人で見ていたことでしょう。
空からたくさん元気づけられました。
空を見ていると、節子と娘たちと一緒に行ったエジプトの空を思い出します。
会社時代はゆっくりと空を見ることなどありませんでしたが、初めての海外家族旅行で見た空の深さは忘れられません。
あの頃の節子は、青空のように明るく元気でした。
新潟から新潟水辺の会のみなさんがやってきました。
空の話になりました。
新潟市は雪は少ないが、冬の空は青空がなく、どんよりしている、そのせいか太平洋沿い育ちの妻は軽いうつ状態になってしまう、とOさんが言いました。
空がどんよりしていると人はその影響を受けるわけです。
Oさんたちと別れてから、いや、空だけではないなと気づきました。
最近、日本全国でうつ状態の人が増えているのは、社会全体がどんよりとよどんでいるからなのだろうと思ったのです。
そして、せめて私の周りだけは、どんよりしないように、私自身も青く晴れなければいけないと、改めて思い直しました。
心を明らかにしなければいけません。
青空といえば、闘病中の節子と駒ヶ岳千畳敷カールを歩いた時も、とても深い青空でした。
ホームページにその時のことが書かれていますが、その直後に節子が再発してしまうとは思ってもいませんでした。
と思いが広がってしまうと、やはり明るく晴れ晴れはできませんね。
困ったものです。
鈴木さんの勧めもあって、道元の正法眼蔵を読もうと思っています。
道元を学べば、もう少し心を清々しくさせることができるかもしれません。
闘病中の節子がくれた明るさの大きさを、最近、やっと実感できるようになってきました。
今度は私が誰かに注ぐ番ですね。
がんばって道元を読むようにしようと思います。
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