« ■新年のサロンのご案内 | トップページ | ■小賢しさへの気づき »

2012/01/09

■節子への挽歌1590:宇宙的巡礼

テレビで、「聖地巡礼200キロの旅」を見ました。
世界遺産に登録されている巡礼路「カミーノ・デ・サンティアゴ」をタレントの宇都宮まきさんが歩いたドキュメントです。
カミーノ・デ・サンティアゴはキリスト教の三大聖地に数えられるサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼路です。
いろいろと考えさせられる内容のドキュメントでしたが、それを見ながら、節子と一緒にこの路を歩きたかったなと強く、強く思いました。

サンティアゴ・デ・コンポステーラを知ったのは10年ほど前です。
歌人の黛まどかさんが湯島に来ました。
当時、黛さんはサンティアゴ巡礼のドキュメント映画づくりに取り組んでいて、その資金集めの相談に来たのです。
資金集めは私の不得手な世界ですが、一度、多くの人に知ってもらおうということで、湯島で黛さんを中心にしたサンティアゴサロンをやりました。
節子も参加しました。
実は、節子が俳句に興味を持ったのは、黛さんに会ってからです。

その後、黛さんは熊野古道に関わりだしました。
それで、まずは熊野古道からと節子と話していましたが、その前に節子は病に襲われてしまったのです。
四国遍路も、熊野古道も、そしてサンティアゴ巡礼路も、どこも歩けませんでした。

四国遍路は、一人で歩いても同行2人といわれます。
弘法さんが一緒に歩いてくれるというわけですが、今日の番組の中で、一人で歩いている人との会話に、同じような思いで歩いている人が出ていました。
一人で歩いているようで、実はみんな、誰かを思いながら、歩いているのです。
これは巡礼の時だけではありません。
人生を「ひとつの旅」と考えれば、その旅はどんなに孤独に見えても、決して一人ではないのです。

番組の中で、一人で歩いている女性を追い越します。
ところが次の巡礼宿で朝方、彼女が夫と2人で出発するのに出会います。
彼女は一人でではなく、夫婦で巡礼していたのです。
夫が言います。
「私たちはそれぞれのテンポで歩いていますが、いつも妻のことを思いながら歩いています」
彼らは今日もまた途中で一人ずつになり、夕方には宿で合流し、明け方にはまた一緒に出発するのです。

私たちの巡礼行は、もしかしたら節子を見送ってから始まったのかもしれません。
歩くテンポが違っていたために、節子は一足早く、彼岸側を歩き出しました。
しかし次の目的地で、合流できるのでしょう。
ちょっと長い1日ですが、宇宙的スケールの巡礼路を節子と歩いていると思うと、なんだか気持ちが壮大になって、楽しいです。

|

« ■新年のサロンのご案内 | トップページ | ■小賢しさへの気づき »

妻への挽歌08」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■節子への挽歌1590:宇宙的巡礼:

« ■新年のサロンのご案内 | トップページ | ■小賢しさへの気づき »