« ■ストレスがたまるストレステスト | トップページ | ■節子への挽歌1600:「節子がいる私」と「節子のいない私」 »

2012/01/20

■言葉の魔術

民主党の行政改革調査会が現在102ある独立行政法人を65法人に減らし、17の特別会計(特会)を11にする統廃合案をまとめた、と報道されています。
新聞の見出しには4割減と大きく書かれています。
これだけ読んで、多くの人は行政改革が動き出すと思うでしょう。
そこに、言葉の魔術があります。

よく読めばわかりますが、本当になくなるのはほんの僅かです。
統合や移管で、ほとんどは残ります。
場合によっては予算が増えるかもしれません。
政府の事業仕分けを傍聴に行った知人が、あれは「焼け太り」ならぬ「焼かず太り」だと怒っていましたが、形は変わりますが、たぶんほとんど何も変わらないでしょう。

そういえば、つい2日前の新聞にはこんな記事も載っていました。

2012年度の政府予算案に盛り込まれた独立行政法人向けの支出は、11年度比4.1%増と発表した。野田政権は消費増税法案の提出を控え、独法の4割削減を検討しているが、新年度の支出は増える見通しとなった。
言葉とは便利なものなのです。

議員削減の場合は、もっと恐ろしい内容が込められています。
今の民主党の案は、与党が有利になるような仕組みになっています。
量が質に転ずる典型的な例です。
少数野党にはきわめて不利に働く仕組みですが、多くの人は定員削減に反対する野党を非難するでしょう。
言葉は同じでも内容が全く違う場合が少なくないのです。

「国を守る」も同じです。
国をどう捉えるかで、国を守るということが国を壊すことを意味することもあります。
「消費税増税」もそうです。
時間軸をいれずに語ることで、実態が見えなくなります。
さらに、前にも書きましたが、消費税増税と税収増かも全く違う意味の言葉です。

そうしたように、あまりにも言葉がいい加減に使われ、小賢しい人たちが言葉を使って魔術をかけている。
最近のマスコミの報道を見ているとそんな気がしてなりません。

言葉は吟味して使わなければいけません。
念のために言えば、これは「言葉の定義」をはっきりさせろということでもありません。
言葉とはそういうものだということです。
そして統計や数値を扱う人は信じてはいけないということです。

|

« ■ストレスがたまるストレステスト | トップページ | ■節子への挽歌1600:「節子がいる私」と「節子のいない私」 »

政治時評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30899/53779965

この記事へのトラックバック一覧です: ■言葉の魔術:

» 民主党行政改革調査会が独立行政法人4割削減案で102から65に、結局金額でいくら削減できるのか [shimarnyのブログ]
民主党はまたも枝野経済産業大臣並びに蓮舫前行政改革大臣が繰り返したのと同様の失敗を繰り返すというのか。行政改革は仕事の中身を明らかにし効率を良くするという大儀が大切なのではない。 金額でいくら削減をしたのかという結果が重要だ。注目を浴びた事業仕分けで金額を... [続きを読む]

受信: 2012/01/20 21:08

« ■ストレスがたまるストレステスト | トップページ | ■節子への挽歌1600:「節子がいる私」と「節子のいない私」 »