■想定外の大変化の予兆
年末から年始にかけて、いろんな人にお会いしました。
そこで異口同音に話題になるのは、いまの社会はおかしいという話です。
政治も経済もおかしいとみんないいます。
報道もおかしいといいます。
でも何も起こらない。
よく聞いていると、みんな他人事で語っているのです。
おかしいけれど、自らは動き出そうとはしないのです。
例えは悪いですが、まるで日本全体がアウシュビッツになったような気がします。
そのおぞましさに気がついたためか、どうも新年早々気が萎えてしまいました。
テレビ番組も、例年以上にひどい番組ばかりです。
アウシュビッツの娯楽番組のように思えて仕方がありません。
新聞も中身がほとんどありません。
私の気のせいかもしれませんが、今年は極端に中身のない番組や記事ばかりです。
その一方で、初売りで1億円の福袋が出ているのだそうです。
福袋を奪い合っている姿がテレビでも報道されていましたが、完全に家畜のようなおぞましさを感じます。
気分はますます萎えてきます。
多くの人たちの不満は、しかし積み重なっているような気もします。
過冷却状態というのがあります、
零度以下になっても凍らない水です。
しかし、ある刺激を与えると瞬時に凍ってしまうのだそうです。
もしかしたら日本の社会はいま、過冷却状態にあるのかもしれません。
うまく説明できませんが、昨年までとは違った年明けを感じます。
何かが違っているのです。
非連続な何かが、見えないところで起こっているようにしか思えません。
何かのきっかけで、大きな津波のようなものが、社会を変えてしまうのかもしれません。
大きな混乱が生ずるでしょうが、むしろそうあってほしいと思います。
そうでない限り、経済や社会のパラダイムは変わりようもありません。
大津波、原発事故、それらはその予兆でしょうか。
いやそれらは予兆というよりも、前兆ではないかという気がします。
年初なので、ビジョンめいたもの、あるいは、少なくとも明るいことを書きたかくて、2日間考えたのですが、思いつきません。
今年は気が萎えたままの出発です。
35年前に書いた「21世紀は真心の時代」は、全くはずれてしまいました。
読み直す気にもなれません。
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