■自分ってなんだろうか
人の顔の写真を裏表にするとかなり印象が変わるそうです。
自分で確かめればいいのですが、実はあんまり変わらないのです。
たとえばモナリザの絵を左右逆にしてみると、モナリザの表情が変わるというのですが、私にはあんまり違いがわかりません。
皆さんはどうでしょうか。
しかしまあ、左右反転させると違うものになるという前提で、話を進めます。
鏡に映る自分は、自分から見ると左右が反転しています。
ですから自分で見る自分と他者が見る自分とは同じではないのです。
鏡に映っている自分を、別の鏡に映してみた顔が、他者に見えている自分というわけです。
しかし多くの人は、左右反転した鏡の顔を自分の顔と思っているわけです。
写真写りが悪いと思っている人は多いと思いますが、こうしたことが一つの原因といえるでしょう。
私はほぼ白髪です。
1年ほど前から黒く染めました。
キチンとではなく、シャンプーした後のヘアカラーリンスで染めています。
なぜそうなったかを話し出すといろんな話があるのですが、今回はそこはどうでもいい話です。
先日サロンに出た人から、佐藤さん、髪の毛が紫、いや青いですね、といわれました。
娘からもよく言われます。
キチンとヘアカラーリンスを使っていないので、黒くなっていないのでしょう。
しかし、鏡で自分を写して見ると灰色にしか見えないのです。
鏡に映る自分と他者が見る自分は、やはり違うのでしょうか。
娘によく聞いてみました。
近くで見ると灰色だが、遠く離れると紫だったり青かったりするのだそうです。
それで理由が分かりました。
これからは定期的にカラーリンスを使うようにしようと思います。
実はもう一つ違いがあるように思います。
前に書きましたが、人間の目は画素の少ない粗雑な構造のようです。
それを自分の脳が補正しているわけです。
つまり脳の思いや先入観で見えてくる姿は違ってくるわけです。
自分が見ている自分の顔は、自分が思っている自分の顔というわけです。
しかし他者は違う自分を見ているわけです。
写真は他者の見ている自分に近いものといえるでしょう。
つまらないことをぐたぐた書きましたが、これは顔の話だけではありません。
きっと自分という人間自体もそうなのでしょう。
自分が自覚している自分と他者が見ている自分は、もしかしたら、似て非なるものかもしれません。
自分が発する言葉も、同じように、自分の意図とは全く違う受け取られ方をされているのかもしれません。
いやはや、自分に会うのは難しいです。
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