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2012/03/28

■節子への挽歌1664:節子が書きこんだ文字

節子
1週間くらい前から、鶯が鳴きだしました。
我が家の周りにはまだ緑が残っているので、転居してきた頃、鶯の声で目が覚めて節子と話題にしたことを思い出します。
しかし節子がいなくなってからは、鶯の声もただたださびしいだけです。

庭に節子が植えた河津桜も数日前から咲き出しています。
しかし鑑賞する人もいないので、これもまた寂しそうです。

春は毎年同じようにやってきます。
しかし同じ春も、節子がいなくなってからの私には全く違う表情です。
華やかのようで寂しくて、あったかいようで悲しいのです。

節子が好きだった、近くの菜の花畑もそろそろ満開です。
節子と一緒なら立ち寄るのですが、節子がいなければ、立ち寄る気にもなりません。
世界は、気持ちによって、まったく違うものになってきます。

近くの手賀沼公園も、少しずつ春めいてきていますが、節子がいなくなってから、私は踏み入ったことがありません。
湖畔に浮かんでいるボートを見ると、節子が一度乗りたいねと言っていたのを思い出します。
すべての風景に、節子が書きこんだ文字があるのです。

春になると、お花見の誘いがあります。
それをどう断るかが、いつも大変です。
せっかく誘ってくれるのですが、まだお花見に行く気にはなれません。
最近ようやく娘たちとは行けるような気がしてきましたが、それがせいぜいです。
どこかで心身が動きません。

そうはいっても、もう節子を送ってから5回目の春です。
今年は、どこかに桜を見にいこうとは思っています。
節子
どこがいいですか?
節子の文字が書かれていないところがいいか、それとも思い切りかかれているところがいいか、迷います。

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