■電力需給検討会の会議室が実体を象徴しています
テレビニュースを見ていた娘が、「電力需給検討会」の会議室は電気がこうこうとついていたと言っていたので、次のニュースの時に私も気をつけて見ていました。
映像は会議室の天井の蛍光灯を映してから座席にアングルを動かしています。
この映像を撮った人も、間違いなく娘と同じ感想を持ったに違いありません。
カメラマンの怒りが伝わってきます。
それにしても電力が足りるとか足りないとか、馬鹿らしい議論です。
基軸がしっかりしていませんから、どんな議論もできるでしょうが、足りなければ使用量を減らせば良いだけの話です。
そしてどうしたら需給に破綻を起こさないですむかを考えればいいでしょう。
持続可能性とか環境問題とかいう理念はどこにいったのでしょうか。
まさか環境問題は温暖化問題だけだと思ってはいないでしょう。
二酸化炭素が温暖化を加速させることは証明されていませんが、原発事故が環境を破壊する事はすでに実証済みなのです。
供給不足だったら供給を増やそうと思っている人に、持続可能性は語る資格はないでしょう。
言葉だけで生きるのはやめてほしいです。
要は需給検討会ではなくて、原発再稼動作戦会議ですが、そこで古賀さんたちも怒る振りをするだけではなく、本質的な議論をしてほしいものです。
しかしそうしたことを私たちは笑ってはいられません。
私たちも、たぶん同じようなことを気づかずにやっているのです。
何回も書いていますが、それこそが「近代の罠」なのです。
ちなみに、電力会社は、電力を売って利益を上げています。
節電キャンペーンを本気でやれる仕組みにはなっていないのです。
電力が求められれば、そこに高品質な電力をできるだけ「安く」提供するのが、電力会社の使命です。
彼らの頭にあるのは、いかに供給するかです。
そして以下に需要を増加させるか、です。
それは決して悪いことではありません。
それが彼らの使命ですから。
つまり時代の変わり目と言うのは、企業のミッションと仕組みを変えないといけないということです。
それに取り組んでいる企業は、私が知る限り、大企業には皆無です。
そろそろドラッカー信仰から抜け出なければいけません。
いまの主流の経済学も経営学も、不足の時代のパラダイムに基づいています。
新しいパラダイムは生まれだしていますが、そこへのわずかばかしの想像力をもつ人がいたら、企業や経済は変わりだすかもしれません。
25年前から、そう思い続けていますが、なかなかその方向に向かわないのが残念です。
それにしても、多くの人は今の企業や社会のあり方に満足していないのに、どうして生き方を変えないのでしょうか。
よほど強い呪縛が世界を覆っているのでしょう。
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