■節子への挽歌1798:危うく熱中症?
節子
今日はあやうく熱中症で倒れるところでした。
朝、畑に草刈りにいったのですが、出かける前にいろいろとやる事があって、少し出遅れてしまいました。
涼しかったので大丈夫だと思ったのですが、そのうちに日が照りだしました。
そこで止めればよかったのですが、雑草の刈り取りは成果が目に見えるので、どうしてももう少しやりたくなってしまうものなのです。
ついつい夢中になってしまい、30分を超えてしまったのに気づきませんでした。
水筒を持参して水分は補給していたのですが、急に立ちくらみを感じました。
これはあぶない。
節子と一緒にやっていた頃にも、同じような事がありましたが、今日は私一人での作業です。
畑で休んでいたらよかったのですが、一人なので帰宅することにしました。
自宅まではすぐなのですが、自転車で坂を上らないといけないのです。
節子とよく散歩した道です。
その上り坂を、病気の進行と共に、節子は上れなくなりました。
20メートルほどの坂道なのに、5分以上はかかったでしょうか。
ほんのわずかの傾斜でも、節子には堪えたのです。
私も、いつもは自転車ですいすい登れる坂ですが、今日はかなりしんどかったです。
節子のことを思い出しました。
体調によって、環境は全く違ってくるのです。
ようやく自宅について、家の中に倒れこみました。
気持ちが悪くなり、あげそうになりました。
だから無理をするなと言ったでしょうと娘から怒られました。
辺りが白く感じられ、これは危ういと思いましたが、冷たい水を飲み、横になっていたら、幸いに少しずつ落ち着きだしました。
でも30分ほど寝ていたでしょうか、
いやはや大変でした。
娘には内緒ですが、実はこういうリスクのあるのが私は大好きなのです。
だから熱中症のリスクがあればこそ、畑仕事に出たくなるのです。
節子はこういう私の性格をよく知っていました。
しかも私の天邪鬼さも知っていましたから、止めずにむしろそそのかしました。
そのやりとりがないのも少しもの足りませんが。
夕方、懲りずにまた畑に行ってきました。
娘は止めましたが、止められるとますます行きたくなるわけです。
でもまあ、節子なら迷惑をかけてもいいですが、娘にはあまり迷惑をかけられません。
そう思って、夕方は30分ほどで作業を切り上げ、帰宅しました。
しかし畑の草刈りは重労働なのです。
普通の人は、いい汗をかいた後はビールでしょうが、私は下戸なので、ビールは飲めません。
それでアイスクリームを食べようとしましたが、アイスクリームは1日一つと娘に決められています。
節子と違って、娘は厳しいのです。困ったものです。
節子ならごまかせますが、娘はごまかせません。
やはり節子がいないと困ることが多いのです。
アイスクリームさえ食べられない。
娘に節子だったらなあと言ったら、節子でもだめと言うよと言われてしまいました。
節子
そうでしょうか。
そんなことはないよね。
節子は何でも私の希望をかなえてくれましたから。
その節子がいないのが、やはり最近、無性にさびしいです。
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