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2012/08/29

■節男への挽歌1821:草取りの効用

節子
この3週間、かなり暑い中をがんばって畑の草取りを続けました。
草取りといっても、一面の笹やぶ状態でしたから、大変でした。
飽きっぽい私としては、節子には信じられないほどの継続でした。
しかし、それには訳があるのです。
1週間くらい続けた段階で、その面白さがわかってきたのです。
早く草刈りに行きたいと思うほどになりました。
なぜでしょうか。

昨日、京都で伝統文化のプロデューサーとして活動している、連RENの濱崎加奈子さんが2年ぶりに湯島に来ました。
濱崎さんとは、彼女が東大の大学院生だったころからの付き合いですが、彼女たちが2002年に東大で開催した「伝統文化からコミュニティケアを考える:耳で食べる・時を着る」のイベントに節子と一緒に参加しましたので、節子も直接会っていますね。
まあその時には、節子には大変な恥を書かせてしまい、後で怒られましたが。
私はそのイベントのシンポジウムの司会をする予定で参加したのですが、私たちを目ざとく見つけた濱崎さんが、お茶の接待をやるから演台に上がってといわれたのです。
お茶などやったこともなく、私は伝統の作法を壊したがっていることを濱崎さんはしらなかったのです。
そして皆さんの前に作られたお茶席で、私たちは濱崎さんの最初の接待を受けました。
それで私はめちゃめちゃな作法でお茶を味わい、挙句の果てに由緒ありそうな茶さじをいじくりまわしました。
隣で節子は、私がその茶さじを折ってしまうのではないかとはらはらしていました。
しかし、濱崎さんは全く動じないのです。
作法壊しさえ受け容れるのが作法だといわんばかりに、私を優雅にあしらったのです。
以来、私は作法を重んずるようになりましたが、その時には後で節子に厳しく怒られたのです。

また余計なことを書いてしまいましたが、その只者ではない濱崎さんが少し動じて、わざわざ相談に来たのです。
濱崎さんはいま、江戸中期の京都を代表する儒者・皆川淇園が1806年に創立した学問所「弘道館」の跡地に現代の弘道館を再興しようという活動に取り組んでいます。
この話は、もしかしたら前にこの挽歌でも書きましたね。
全くもって無謀なプロジェクトですが、魅力的ではあります。
その関係で、最近は、その素晴らしい庭園の草むしりをしているのだそうです。
ところが、草むしりをしていると実に心が和やかになり、満たされると言うのです。
性格の悪い人には草むしりが効果的だとさえ言うのです。
ささやかながら畑の草取りを3週間続けた私も全くの同感で話が合ってしまいました。
節子がいたら、話はもっと盛り上がったでしょう。
それで、企業人向けの草取りツアーを企画したらどうだろうかという話になりました。
たまたま今日、大企業の経営幹部の人たちが湯島に来たので、この話を紹介したら、まんざらでもなさそうでした。

さて本題です。
そういえば、庭の花の世話や畑仕事をした後の節子は、いつもいい顔をしていました。
しかし、草取りかなりやっていたのに、節子はさほど性格がよかったとは思えません。
ということは、節子のもともとの性格はかなり悪かったということになります。
いまから思えば、私たちが仲良し夫婦になってきたのは、節子が花づくりや畑仕事をしはじめてからのような気もします。

性格の悪い伴侶に苦労しているみなさん。
相手に草取り作業を勧めましょう。
きっと効果がありますよ。

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