■消費増税法が成立しました
消費増税法が成立しました。
何でこの時期にと思いますが、多くの「識者」が推進してきたことを「良識」を持った国民が支えたからこその実現だったと思います。
「社会保障改革と一体」と、いまも呼ばれていますが、言葉だけで実体が見えません。
もっと大きなからくりは、野田首相が「増税分は社会保障に」と言っていることです。
理屈では成り立つかもしれませんが、現実にはありえません。
なぜなら税の歳出は、それこそ一体的に行われるからです。
増税分が仮に社会保障分野に使われたとしても、その分、ほかの税収入を財源とするところで見事に減らされるでしょう。
そんなことは、わずかでも思考力を持っていれば、わかることですが、多くの国民はオリンピックにうつつを抜かしても、まじめに考えることを放棄しだしています。
NHKがニュースのトップにオリンピックのことを長々と流す状況は末世としか思えません。
この国の国民は、消費税の動きや原発問題よりも、オリンピックに詳しいのです。
誰がそうしてしまったのでしょうか。
BSで放映されている中国の連続テレビドラマ「三国志」を観ているのですが、そこでは心底怒ったり悲しんでしまうと喀血して死に向かう場面が何回も出てきます。
名高い諸葛孔明も今週そういう状況で死んでしまいました。
最近は、私もそうなりそうです。
しかし憤死するほどの信念をもった政治家は今の日本にはいないでしょう。
困ったものです。
消費増税法にはいくつかの罠が仕掛けられています。
昨年、デジタルテレビが売れたように、これからは住宅と自動車が売れるでしょう。
増税前の駆け込み需要です。
そして、増税された後は、住宅産業はテレビ業界の二の舞を踏むかもしれません。
しかしそんなことはお構いなく、住宅を売り続けるでしょう。
そして国民は、オリンピック騒ぎのように、考えもせずに買ってしまう。
私には、聖書に出てくる、ソドムとゴモラを思わせる状況です。
その一員である事が、なんとも腹立たしいのです。
公明党の山口代表は、今の政府は政権担当能力がないと良いながら、不信任案に反対しました。
自民党もそうです。
民主党はうまく利用されました。
先の社会党もそうでしたが、巨悪には小役人の政治家は太刀打ちが出来ずに、ただただ骨の髄まで搾り取られてしまうのでしょう。
そうした状況が、実によくわかる1年間でした。
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