■なぜ倒閣運動が起きないのか
日本の政治はほぼ完全に民主主義を裏切ってしまいました。
オスプレイ配置反対のデモの空からの映像を見て、そう思いました。
これまでの反対に、政府は何も感じないのでしょうか。
政権が守るべきは、国民ではなく、金融資本と言ってもいいように思います。
アメリカの政府と同じように、日本政府もお金の世界に制覇されてしまいました。
小泉元首相から始まった、金銭至上主義政治が国民の生命さえも、市場化しだしています。
当時の「民営化」発想は、「市場化」、つまり「金銭化」以外のなにものでもありませんでした。
お金優先の政治に変わったのは、小泉政権だったと私は思っています。
当時もそのことをブログには書きましたが、小泉さんには金銭欲はないと友人からは言われました。
とんでもない、視点をちょっと変えれば、彼こそ金の亡者のように思います。
郵政民営化は、その象徴です。
野田政権は、原発、TPP、オスプレイ、どれをとってもお金で動いています。
消費税増税も、その視点で捉えれば、国民の税をアメリカ資本に移動しやすくするだけの話かもしれません。
原発再稼動反対、オスプレイ配置反対、TPP反対などと個別の反対運動では、もはや事態は変わらないところまできています。
野田首相は、国民の生命や安全や文化になど関心はないのでしょうか。
毎週の国会周辺でも、沖縄の人たちの切実な声、それになぜ心が動かないのか。
不思議です。
個別問題に異を唱える段階は過ぎたのかもしれません。
もはや「倒閣運動」しかないような気が、昨日の沖縄の集会の映像を見ながらしました。
野田首相とアサド大統領の顔が重なって見えました。
シリアより、日本の状況が悪いような気がしました。
大学の卒業式で、総長が「太った豚になるよりも痩せたソクラテスになれ」と呼びかけてくれました。
共感しました。
しかし、残念ながら、昨今の日本は、太った豚たちに好き勝手やられているような気がします。
しかし、なぜこんな状況になっても、倒閣運動が起きないのか。
そこにこそ、今の社会の本質的な問題があるのかもしれません。
改めて、チャールズ・ライクの本を読み直したくなりました。
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