■節子への挽歌1862:「あなたといるだけで 幸せがある」
節子
もう一度、歌の話を書きます。
湯河原から持ち帰ったもう一枚のCDは、荒木一郎の初期の作品のCDです。
私たちが一緒に暮らしはじめた時に、2人が一番気にいっていたのは、荒木一郎でした。
たしか京都の新京極のレコード屋さんで何気なく手にとって買ったLPです。
2人とも、それまで全く知らない歌手でした。
しかし、最初に出てくる「ギリシアの唄」が、2人ともすごく好きになりました。
いま聴いてみると、なんであんなに気にいったのだろうかと不思議ですが、当時はお気に入りでした。
いつかギリシアに行こうという思いがそれぞれに生まれていたと思います。
節子とギリシアに行ったのは、それから30年以上経ってからでしょうか。
節子もギリシアは気にいったようでした。
荒木一郎には「あなたといるだけで」という曲があります。
これまではあまり気にならなかったのですが、今回は思わず聴き直してしまいました。
その詞に惹かれたのです。
あなたといるだけで 幸せがある
あなたのまなざしが わたしのそばに
あなたがそっと 見つめている時
わたしの心に 虹が輝く
ふくらんだ太陽が 明日に消えても
わたしは悲しくない 明日があるのなら
あなたといるだけで 幸せがある
あなたの言葉に 夢を見るでしょう
まさにそうでした。
あなたといるだけで 幸せがある
まさにそうでした。
明日に意味を与えてくれた節子は、どこに行ってしまったのでしょうか。
娘たちと一緒にお墓参りに行きました。
お墓参りはいつも節子と一緒だったのに、最近は娘たちとしか行けません。
それがいつもとても奇妙な感じです。
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