■なぜ人は繰り返し騙されるのか
昨今の政治の報道を見ていて思うのは、「なぜ人は繰り返し騙されるのか」ということです。
野田首相にはみんな何回も騙されているのに、自民党はまだ相変わらず騙され続けようとしています。
なんでみんな振り込み詐欺にあうのだろうと不思議ですが、実はそう思っている人でも、いざ当事者になってしまうと、繰り返し騙されるのかもしれません。
私はかなり単純ですから、騙されることも少なくありません。
しかも、同じ手口で繰り返し騙されることもあります。
そもそも「騙されているな」と思いながら、騙されることさえあるのです。
もしかしたら、私自身まさにいま、その渦中にいます。
しかも複数の渦の中に。
ちょっと疲れだしていますが。
人はたぶん、「騙される」という本性を持っているだろうと思います。
そして「騙されること」が、生きていくうえで、たぶん有益なのではないかと思います。
そうでなければ、これほどみんな騙され続けることはないでしょう。
世の中で起きていることには、みなそれぞれに理由があるはずですから。
そう思って考えてみると、たくさんのことに騙されてきたことに気づきます。
もちろん今も、です。
あるいは、自分が誰かを騙してきたかにも思いが至ります。
そして、一番繰り返し騙してきた相手は、実は自分だということにも気づきます。
私の信条の中で、一番大事にしていることは、「嘘をつかない」「裏表を持たない」ことです。
もっと言えば、できるだけ自分を開いていくことです。
それが一番心身に、生命に、素直だからです。
嘘を言うのは疲れます。裏表の人生はもっと疲れるでしょう。
それにもかかわらず、私もたくさんの「騙し」を行っています。
それに気づくと少し気が重くなります。
意識的に嘘はつかなくとも、結果的に嘘になっていることは多いようです。
嘘も方便、という言葉もあります。
嘘の効用というのも、間違いなくあるのでしょう。
しかし、それにもかかわらず、いまの政府の嘘には受け容れ難い嫌悪を感じます。
あまりに騙しを安直に濫用しているのではないか。
それに迎合したマスコミも、同じです。
社会のよどみを感じる毎日です。
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