■節子への挽歌1889:自分を癒す力は自分の中に備わっている
節子
昨日書いたOさんから、「自死遺族のためのワークショップ2011年度作品集」をもらいました。
自死遺族の人たちを対象とした、コラージュづくりのワークショップの報告書です。
その「はじめに」にディレクターの林かずこさんが次のように書いています。
コラージュが教えてくれた一番衝撃的なこと。私の体験からも実感できる話です。
それは、私たちの無意識(潜在意識)は自覚していようといまいと、「生きよう」としていることを、「それでも生きていく」ことを伝えてくれていました。
これには本当に驚きました。
顕在意識では「辛い」「苦しい」「死にたい」「消え去りたい」と思っているのに、無意識は「生きよう」「それでも生きていく」と伝えてくるのです。
現実はとても過酷なのに、無意識は常に生きる道、生きる方法を探っているかのようでした。
この無意識からのメッセージに人間の持ついのちの力、生きようとするパワーを目の当たりにしたようであり、自分の中にいる自分からのメッセージのようでもあり、光を見つけた思いでした。
安田先生の仰った「自分を癒す力は自分の中に備わっているんです」という言葉がとても印象的で、勇気を頂きました。
もっとも、「生きたい」という時の「生きる」意味は、人によって大きく違います。
しかし、「癒す力」があればこそ「生きる」ことが可能になるはずですから、「癒す力」と「生きる力」とはたぶん同じものであり、それが自分の中にあることもまた、間違いなく事実です。
ただおそらくそれは、意識の世界の話ではなく、無意識な世界の話のように思います。
だから、実際に体験した人の言葉であれば素直に聴けますが、もっともらしく諭されたりすると拒絶したくなります。
いずれにしろ、自らのことを一番知らないのは、自らの意識かもしれません。
そして、自らのことを一番知っているのは、たぶん自らのいのちです。
私は、できるだけ、みずからの「いのち」に素直に生きようとしています。
そのため時に間違いを犯しますし、身近な人に迷惑をかけることもある。
しかし、にもかかわらず、笑いは絶えません。
涙が出てきても、少しすれば、また笑えます。
私のフォワードな生き方は、いのちへの素直さのおかげだろうと思っています。
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